【画像】谷町線の新型車両、30000系

2017-2-22掲載開始

市営地下鉄谷町線のダイヤ改正を行います【平成29年3月25日(土曜日)初発から】

情報によると、20年ぶりの大幅改正という話らしいですが、調べてみると、1996-12-21改正だった模様です。途中、終電の延長(2013-3-23)がありましたが、根本的なダイヤ改正は、やはり、20年3ヶ月ぶりの模様ですね。

鉄道ピクトリアル 2017年 04 月号 [雑誌]
電気車研究会
電気車研究会


▼平日ラッシュ時間帯の頻発運転繰り上げ
要するに、出庫列車を速くすることで対応とみられます。7時台の混雑緩和という意味とみられます。

▼昼間時間帯の都島・文の里折返しの「小運転」廃止
いわゆる小運転である、都島~文の里区間運転列車が、いずれも、大日、八尾南と延長運転となる模様です。但し、間隔が5-10分→7.5分となり、都島~文の里間では、1時間に12本から8本に減りますが、末端区間では1時間に6本→8本に増大することになります。

都島~文の里間ヘッドの削減、恐らくこれは、乗務員運用の絡みではとみられます。

延長運転となる分、乗務員の乗務が増えることになりますから、現状の乗務員数を維持することになれば、1時間に12本から8本に減る必要が生じます。12本維持となれば、増えた分の乗務員さんが新たに必要となれますから、仕方ないのかもしれません。

また、乗務員の所属が大日・八尾南と末端となっており、小運転の場合で乗務員交代となれば、末端区間での「便乗(大日~都島、文の里~八尾南で、小運転の交代乗務員が乗ることが、現在でもよくある)」が生じていましたので、小運転廃止で、この便乗も殆どはなくなるだろうと思われます。乗務員の人数も現状のまま、生産性向上という意味でも、大きいメリットがあるかもしれません。

さらに、中央線が現状で7.5分間隔のため、谷町四丁目の乗り換えでは、日中の本数が8本と一致することになりますので、日中の乗り換え面が気になる所です。


その他、色々な変更点がありますが、これらの影響として考えられるが「京阪対策」「近鉄南大阪線対策」が予想出来ます。即ち、大日~都島間、文の里~八尾南間の1時間6→8本化により、まず、京阪守口市~京阪京橋間の普通停車駅では、1時間に6本しかありませんので、谷町線の本数増加による輸送面の影響でしょう。

鉄道ダイヤ情報 2017年 03 月号 [雑誌]
交通新聞社
交通新聞社


【画像】谷町線と京阪の位置関係

上図の地図でも分かるように、守口市~野江間は、谷町線と京阪が並行しているのが分かります。かつての市電は、城北公園通や都島~赤川3交差点側でしたが、この鉄道空白地帯は、市バスの34、10、57系統が幅を利かせ、特に34系統は有数の頻発運転な上、市バスの中でも黒字路線です。(2014年度、34系統75の営業係数、57系統は60と一番の黒字、10系統でも103)

ところが、谷町線は京阪の近くを通るルートですので、谷町線開業後は特に、京阪→地下鉄への乗客となった模様です。東梅田を通るという、ルート上のメリットも大きいでしょう。

谷町線の日中1時間6→8本化により、京阪は2/25のダイヤ改正後も、野江~土居に関しては1時間に6本のままですので、京阪側も何らかの対策が必要となってきた感も、少しあります。

JTB時刻表2017年3月号
ジェイティビィパブリッシング
ジェイティビィパブリッシング
JR時刻表 2017年 03 月号 [雑誌]
交通新聞社
交通新聞社
携帯時刻表 2017年 03 月号 [雑誌]
交通新聞社
交通新聞社



【画像】平日朝の千林駅淀屋橋・中之島方面行の状況

但し、平日朝ラッシュ時は、京阪でもまとまった輸送状況となっておりまして、上画像のように、2年前の時点でも大変賑わいます。6~8時台でも、毎時7~8本の列車がある上、最混雑時間帯は5000系の5扉運用もあり、現在も尚、混雑にも威力を発揮しています。

これが、京阪側の谷町線対策として、日中も1時間に8本…、などの対策も必要では、という気はします。となれば、7.5分間隔化となります。

▼まずは単純に増発
単純に、淀屋橋または中之島~萱島2列車増発でしょうか。日中、2運用程度の運用増が必要となります。現状の6列車は、上下列車共守口市で準急接続となりますが、増結2列車は30分毎の運転、6列車とは異なる変則パターンでしょうか。

中之島折返は6列車でも充分のため、増発分は淀屋橋2番線の復活で、淀屋橋折返しの普通列車でしょうか。


▼ヘッド(間隔)を変更する
例えば、15分ヘッド時代…、
ちなみに、1995-6月改正では、日中が全線特急(但しノンストップ時代)4-全線急行4-全線普通4に三条~宇治線4、樟葉準急4、萱島普通4の、24本体制でした。

つまり、かつての15分ヘッドの復活となります。利点としては、15分に1本ある特急で、ほぼ全列車がプレミアムカー連結の8000系車両となるという利点です。現在は3000系の列車が混在していますので、車両形式の統一によるサービス向上という意味合いです。

要するに、特急4-快急2-全線急行2-全線普通4-萱島普通4の16本体制+α(枚方市か樟葉急行または準急2)でしょうか。

但し、15分ヘッド化は、デメリットの方が大きいかもしれません。京都方での普通減、急行以上の増が少し気になる所です。15分ヘッド化により、交野線や宇治線の間隔変更にも影響します。

ヘッドの変更は、特に、10→15分化は経営問題にもなり、私としては非現実的ではと思いますが、しかし、日中では空いている時間帯でもありますし、15分に1本の全特急がプレミアムカー特急車化も可能となることから、経営判断次第により、やり方としては、あり得るかもしれません。


▼何もしない
何もしないというのも案の一つでしょう。運賃面では京阪の方が安いメリットの宣伝強化です。

千林-天満橋
京阪¥210/通勤定期6ヶ月¥40340--18分
谷町線¥280/通勤定期6ヶ月¥56430--22分

守口市-淀屋橋
京阪¥210/通勤定期6ヶ月¥43800--14分
谷町線と御堂筋線¥280/通勤定期6ヶ月¥56430--32分

この「運賃や定期券代」が京阪の方が安いという点は、もっともっと京阪は宣伝をしてもいいと思います。

【画像】谷町線と南大阪線の位置関係

一方、駒川中野駅と針中野駅に近い、谷町線と南大阪線の関係もあります。こちらは京阪と異なり、複々線ではなく複線のため、南大阪線の日中1時間6本の普通から、増発出来る余裕がありませんので、近鉄側はこの普通6本の維持でしょう。

南大阪線は、谷町線と異なり、阿部野橋で必ず乗り換える必要がありますが、御堂筋線や環状線もあり、余り問題はないでしょうか。

問題なのが料金面です。
難波-御堂筋線-天王寺/阿部野橋-針中野
¥240+210=450/通勤定期6ヶ月¥84890

御堂筋線がJRの場合
¥370/通勤定期6ヶ月¥57890


難波-天王寺-駒川中野
¥280/通勤定期6ヶ月¥56430

地下鉄の場合は通しの運賃ですので、地下鉄の方が安価となってしまいます。日中の増便により、大日側よりも、八尾南側の影響が若干懸念されます。しかし、JRは定期券代では、地下鉄と良い勝負をしていますね。

このため、京阪側はそれ程の影響もないは思われますが、反面、近鉄南大阪線の影響に、少し気になる所です。でも、これらは当方の考えすぎでしょうか?

鉄道コレクション 鉄コレ 大阪市交通局 地下鉄中央線20系 更新車 6両セットA
トミーテック
トミーテック
大阪市交通局 完全データDVDBOOK (メディアックスMOOK)
メディアックス
メディアックス