22-09-06-8101-01
【画像】メトロ8000系でのデジタル列車無線対応編成
(赤丸がその目印となる)

2022-9-18 18時掲載開始

9/3~7の東京上京時、東武の運用調査をしておりました。運用表の掲載は、情報量の多さと、最終的な確認もあり、遅れておりますが、今回は費用を掛けて行いましたので、今月中の掲載目標としています。

既に予定ではなく、見込みとなりますので、お待ち下さい。

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さて、ご多分にも、関東私鉄でもデジタル列車無線化が進捗しております。ただ、11月末で新スプリアス対応期限も、この時勢の影響か、当分の間の旧規格での延長運用は、総務省より認められました。

関東私鉄と地下鉄は、新スプリアス対応を、関西私鉄のようにアナログで対応ではなく、列車無線のデジタル化で対応させています。設備更新の時期も、2000年前後からの20年と、各社共にほぼ同一となったようです。
(※ちなみに、2000年前後以前の初期の列車無線は、JRのB型アナログと同じ方式でした)

この、東武車を中心としたデジタル対応編成も調べておりましたが、地上車は、休車となっている車両も含めて、ほぼ完了の模様です。休車関連はフォロワーさんの情報となりますが、既に過年度で工事は行われておりました。

但し、50050系で、2~3編成程度、依然とアナログで残っている車両がありますが、間もなくデジタル化完了とみられます。予備車が3編成しかない、かつ、走行キロが多い関係なのか、少しずつの取替工事だった模様です。


デジ化/編成/車番/編成順/IRアンテナの状況
51F 51051 1 撤去
52F 51052 2 撤去
53F 51053 3 撤去
54F 51054 4 撤去
55F 51055 5 撤去
56F 51056 6  
57F 51057 7 撤去
58F 51058 8 撤去
59F 51059 9 撤去
なし 60F 51060 10
61F 51061 11 撤去
62F 51062 12 撤去
63F 51063 13 撤去
64F 51064 14 撤去
65F 51065 15 撤去
66F 51066 16  
なし 67F 51067 17
なし 68F 51068 18  
08F 51008 19
09F 51009 20 なし

鉄道ダイヤ情報 2022年 10月号 [雑誌]
鉄道ダイヤ情報編集部
交通新聞社
2022-09-14



◆東武車
50050系のデジタル列車無線対応は上記の通りで、51060,51067,51068のみ、アナログで残っていますが、51068は上京時確認出来ずでしたので、検査入場中の可能性があります。

IRアンテナ有無は誘導無線のアンテナで、4号車に設置されておりました。デジタル化の編成はIRアンテナは撤去されていますが、これは、半蔵門線内で、先に、既にデジタル列車無線化となったためです。アナログで残る編成は、IRアンテナが残ってますが、アナログでは、空間波では、半蔵門線内では通信ができませんので、誘導無線の設備は残して、空間波・誘導無線と双方併用して通信・運用となっています。

上記、IRアンテナの空白は未確認となりますが、デジタル車では、既に撤去は確実です。

特徴的なのが、30000系の東上線全車転出と共に、東上線から転入した51008,51009編成となります。51008編成は、デジタル編成でもIRアンテナは残っております。2019/12/24に転属となりますが、この時期はまだ半蔵門線でも、誘導無線の運用であった可能性が高く、誘導無線の使用期間は短かったものの、設置となった模様です。

51009編成は、2021/8/23と、少し後になって転入でしたが、最初から誘導無線が取り付けられておらず、既に、半蔵門線内でのデジタル運用が開始だったことが想像出来ます。
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【画像】
左は51008の57008、4号車に誘導無線アンテナ設置ですが、設置前は東上線地上運用でしたので、転落防止幌の取付跡が残ります。
右は51009の57009、最初から取付がないのが分かります。跡がないため、車体としては唯一の綺麗な編成です。
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【画像】
50050系は全編成新製時から誘導無線アンテナがあり、撤去後の場合、上部に取り付け跡が分かります。転落防止幌も短縮した仕様から、通常の仕様に変わっています。

何れも、両側面のアンテナばかりではなく、床下レール面のアンテナや、誘導無線装置そのものの有無も同じです。

東上から転入した編成は、周波数の差異もありますので、東急・半蔵門線・東武本線と、設定器など、機械の交換だけで済んだものとみられます。アンテナと配線だけは、そのまま生かせることになりそうです。51008編成のIRアンテナの撤去は後回しでしょうね。


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【画像】ダイバシティアンテナの位置
50000系は、画像丸位置に「ダイバシティアンテナ」があります。これはJRの後付けと同じになりますが、新製時からデジタルの場合は、屋根上のアンテナを増設で対応となっています。

既存車のデジタル化は、屋根上のアンテナ増設は工事に手間が掛かるのか、運転台にこうしたアンテナの設置で対応となっている模様です。また、屋根上と同様、これもデジタル化の目印となります。
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【画像】西新井駅の地上局(向かって浅草方)
ちなみに地上局は、アナログ、デジタルのアンテナは別々の模様で、西新井駅の場合、画像のような具合でした。

デジタル基地局はアナログ併合型ではなく、別々となります。この場合、デジタル切替後にアナログ局閉局、アンテナ撤去の見方でいいでしょう。LCXケーブルを這わした区間は、単に接続を変更するだけですので、アンテナの数などではデジタル化は分かりません。

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【画像】本線地上車の場合
ダイバシティアンテナの位置となります。運行を確認した車両は全部、休車になっている車両でも、デジタル化が完了した模様です。
(廃車となった11460編成でも設置済だったらしい)
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【画像】メトロ8000系でデジタル未対応の場合

◆メトロ車
屋根上のアンテナの数で一目瞭然です。
新製時からある18000系以外でのメトロ車の状況です。

デジ化/編成/車番/編成順/IRアンテナの状況
51F 08-101 11  
52F 08-102 12
53F 08-103 13
54F 08-104 14  
55F 08-105 15  
56F 08-106 16  
01F 8101 17 撤去
× 02F 8102 18  
04F 8104 19  
× 05F 8105 20  
06F 8106 21  
09F 8109 22
10F 8110 23  
× 14F 8114 24
取付中 15F 8115 25  
取付中 16F 8116 26  
18F 8118 27  
× 19F 8119 28  

8102,8105,8114,8119でデジタル化未対応となりますが、先にツイッターで、8110,8115,8116は未設置とお伝えしました。しかし、この8110は、9/18未明に新木場を出場、8115は工事中、8116は9/18未明に新木場に入場という情報でした。当方の独自情報でも、この裏は取れてます。

取付は、通常の鷺沼の検査時の他、検査外では、目黒線経由、有楽町線、新木場まで回送で、新木場でも工事のようです。IRアンテナの状況は、メトロ車は未確認が多くすみません。

デジタル化の対応編成が増加で、思った以上に8000系の運行が、今後も継続となる感じですが、18000系の導入完了が今年度から、2025年に先延ばしになったようです。

半蔵門線での新保安装置(無線化)の動向や、昨今の時勢による設備投資の削減もあるだろうと思われます。最も、18000系での半導体不足の影響もでしょうか。

車両が古い8000系自体も、VVVFで機器更新や車両の更新してから、それ程の年数でもなかったため(2004~2015)もあります。2015年は8110編成の最終編成の更新ですが、可能な限りの延命も予想出来ます。

お金持ちだなぁと感じた東京メトロでも、流石は…でしょうか。

18000系は、今年度で最近まで、18110編成まで増備されています。予備3編成から、3編成程度少し多い編成が配置となりますが、8000系廃車の置き換えが、18107編成までの分しか廃車がなかったためです。

デジタル化改造で2編成も多くなりますが、今年度の18000系の増備が、仮に18110までと想定の場合、残り2~3編成のデジタル化となれば、半蔵門線車両のデジタル化は完了となる勢いです。1~2編成程度は廃車となる計算です。

最後の東急車は、8637編成のみでアナログ、IR存置車となります。他の5000系も改造は完了、2020系は新製時から対応となります。こちらは、いつでもOKのようです。







◆デジタル切り替え時期は?

このような状況ですが、東急は、8637編成は来年1月までの運行は判明となっています。少なくとも、これ以降のデジタル切替となります。ちなみに東急は、池上線・多摩川線では先にデジタル化となっています。

この間、東武車でのアナログ車の残りも2~3編成程度、デジタル化工事も可能な気配ですが、問題はメトロ車、どの程度の8000系がデジタル化となるかがポイントです。ただ、屋根上の工事が影響なのか、工事に1ヶ月は掛かっていますので、やはり、1~2編成廃車、2~3編成残りでしょうか。

「東急田園都市線-半蔵門線-東武スカイツリーライン」---8637引退の来年1月以降?

次に、東急で残る東横線と目黒線となりますが、こちらは新横浜線開業が3月頃となります。日吉-新横浜間は、最初からデジタルのみの地上設備でしょう。

相鉄車両は、東急とメトロ線(副都心・有楽町・南北・埼玉高速)、都営三田線内のみ乗り入れる模様で、東武・西武は乗り入れがない模様です。

相鉄車両20000系10両が東横線、21000系8両が目黒線と、形式によって乗り入れ線区が分けられます。列車無線も最初からデジタルでしょう。相鉄線内は既に全線デジタル線区です。

東急車、メトロ車、東武車、西武車、東京都車、埼玉高速車も含めて、デジタル化は完了しているような感じですが、当方でも調べてはおりませんので、ハッキリしません。

仮に、殆どの編成で完了と想定ですと、来年1月にデジタル切替、相鉄社の東急線・メトロ線・東京都や埼玉高速の乗り入れで、試運転も本格化とみられます。既に三田線で、貸出の相鉄車両がある模様です。

既に、メトロ線内(有楽町・副都心)は、半蔵門線と同じく、デジタル+IR併用となっております。南北線は開業時の最初から、SR空間波のアナログでした。

西武は新宿線で既にデジタル化のため、池袋線と、東武東上線も含めて、アナログ運用は残り僅かでしょう。



◆残るアナログ線区は
関東私鉄や地下鉄の殆どがデジタル化やその方向となりましたが、京王がどうなるか分かりません。ただ、東京都区間が大江戸線、浅草線のデジタル化に続いて、三田線もその方向は確実でしょうし、新宿線もデジタル機搭載の編成が出たのを確認しています。

新宿線は当分、デジタル・アナログ併用の模様です。

京王で、5000系と9000系以外の状況も含めて、確認出来る余裕がありませんでしたので、アナログ波で新スプリアス対応も含めて、どうもわからない所があります。
(京王運用も、有志の専門家様で、現行ダイヤが既に把握されていたこともあり、予備調査としても想定してませんでした。)

ただ、総務省の電波利用では、デジタル波の免許は府中市内検索ですが、基地局はアナログのみでした。新宿線ではデジタル形式の免許がありますので、京王は、アナログ波で新スプリアス対応の可能性はあります。新宿区はこちらのように、今の所、アナログ波だけになります。


新スプリアス対応は、消防やタクシーのように、鉄道やバスはデジタル化の義務ではないようです。
鉄道会社が「どうせ設備更新なら、長い目で見てもデジタルにしよう」は最善の考え方でしょうし、関西私鉄のように、アナログでも新スプリアス対応となれば、そのまま運用は可能です。


設備投資や今後の地上設備の更新等(笹塚以西の高架化事業も影響?)で、関東私鉄で、京王だけはアナログで残す可能性が、含みとしても残ります。他はどの会社もデジタル化の方向です。

但し、京王のこの辺りは、公式も未発表ですので、推測の域となります。ハズレの場合はすみません。
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◆東武運用表掲載見込みについて
冒頭のように、東武スカイツリーライン、地上運用の現行ダイヤ(2022/3/12)の運用調査は行いましたが、地下鉄運用も掲載予定のため、同時に調査した関係で、3日間まるまるでも、情報量の多さもあり、最終的な整理に時間が掛かっています。

しかしながら、自費負担と、今回は費用が相当掛かりましたので、無駄にならないよう、9月中には、運用表を公開したいと思います。

但し、館林以北・南栗橋以北の運用は完全推測となりますが、形にはなっています。但し、運用は異なる場合があります。館林の留置位置も推測になります。館林泊も理想ではありましたが。

また、野田線は、地下鉄運用掲載によるページ数大幅増加により、別項目化と、併せて、平日・土休日一緒に掲載する予定です。野田線での始発駅記入も、実際の運用調査で必要だと認識しましたので、全列車で追加をします。

(※一つ前の2021ダイヤで掲載している同じ運用表は、そのまま何もせずに掲載します)



いずれにしても、来春の本線ダイヤ改正は既に判明となり、半年だけとなりますが、悔いはありません。元々、資料の入手に東武線はとても恵まれ、各ダイヤの運用を既にまとめておりましたが、やはり、資料だけに頼らず、現場の運用調査は重要だと再認識もしました。

お陰様で撮影済画像も増え、自費負担、費用を掛けてでも、東京に行って良かったと実感しています。(所用便乗もありましたが)



来春ダイヤ改正で、竹ノ塚駅の折返線も復活、恐らくは、2020/6月改正で一時的に消滅した、「浅草-竹ノ塚間区間普通」も復活かもしれません。

やはり、実際に利用すると、北千住の乗り換えで、1F~2F改札~3Fが本当に面倒でした。竹ノ塚駅の折返線も復活となれば、「浅草-竹ノ塚間区間普通」復活も見えます。運用減が多かった本線運用も、6両運用増(復帰)の可能性もあります。そのために、余剰車の東上線や野田線転用がなく、3年近くも車両を休車させたのでしょうか。



東上線も、東急新横浜開業絡みで、地上運用も含めた、大幅なダイヤ改正が予想
出来ます。東上は既に、去年を含めて、平日・土休日共把握出来ていますが、これも来春までの適用となりそうです。

8両運用が存在する和光市-志木以外の駅の一部の駅で、廃止となった8両停止位置復活や、車掌用モニターの追加設置となっていたのも確認しました。地下鉄運用で8両運用の拡大が予想も出来ます。

東急新横浜開業絡みも、東武車は、相鉄線内には乗り入れがない模様です。あっても、東急新横浜までではないかと思われます。相鉄対応のATS-Pや列車無線が、9000系や50070系では搭載されていないからです。
(もっとも、東武車で相鉄対応も、ダイヤ乱れ懸念より、運転する車種が多くなるため、相鉄非乗り入れと、限定したのは最善でしょう)

東上線で相鉄乗り入れは想定されていますが、真ん中で双方共対応する、一部のメトロ車か、全車対応の東急車限定で、東上線から相鉄線とみられます。その為に、列車本数増加や運用変更等で、東上線内で8両停止位置の追加でしょうか。


東武の車両運用は、関東私鉄唯一として運用表を掲載してきましたが、ここに来まして、また面白くなりました。しかしながら、都内上京は、宿泊費用が大きいため、すぐに出来ないのは残念ですが、アクセス数もままありますので、その費用の捻出も必要だと認識しています。

可能な限りは、来春以降も東武運用の継続をしたいです。当方でも努力はします。宜しくお願いします。