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【画像】下板橋電留線で休憩する東上線の車両(30000,50090)

2023-2-25 24時掲載開始

他作業と本業の多忙で、なかなかブログ記事の余裕がありませんでしたが、東武鉄道社長の交代の話題です。24年と長期に渡った、根津体制からの交代となります。

元々私鉄は、創業以来の財閥な世襲などもあってか、東武も「根津」系と言われておりました。甲州財閥の一つとも言われるようです。

西武の「堤(義明)」、東急の「五島」、阪急の「小林」など、色々とありますが、この根津系は、関東では東京メトロの源流(銀座線開業時など)にもなるようですし、関西では、南海との繋がりがあったようです。

他、芙蓉系など、旧富士銀行から通じる、みずほ系などがあります。これら、詳細は割愛しますが、西武系は、証券取引等違反等で、「堤」系は失脚となり、残ったのがこの「根津」系となります。


鉄道ダイヤ情報 2023年 04月号 [雑誌]
鉄道ダイヤ情報編集部
交通新聞社
2023-02-21

JR時刻表2023年3月号
交通新聞社
2023-02-25





鉄道事業では、複々線の延長、半蔵門線・副都心線直通、JRとの乗り入れ、駅業務の子会社委託化、駅扱いが続いていた信号所連動駅での、中央管理の運行管理システム化、観光誘致での汽車の運行、など、色々と変化がありました。

鉄道以外では、「スカイツリーの招致成功と建設」は大きいです。当時は、地上波のデジタル化もあり、根本的な「新電波塔」の動きがあり、この招致の成功でした。墨田区周辺は大きな建物が周辺にはなかったのと、業平橋周辺は、元々大きな貨物駅でしたので、都心にしてはまとまった東武用地の存在でした。

半蔵門線直通前は、行き止まりの10両編成のホームがありまして、朝、到着した列車は夕方まで昼寝という、のんびりとした運用もありましたね。

第二候補は「さいたま新都心」だったようですが、この成功は、根津社長の功績としては大きいといえます。ツリーの維持費用は掛かりますが、放送局など、事業者から入る収入も大きいといえます。


反面、個人的には「駅業務の子会社委託化」は、やや、行き過ぎという印象もあります。ここから、乗務員転用も、所属会社が変わってしまいますし、「偽装請負」の問題もでしょうか。偽造請負は、近鉄はそれで問題になり、直営に戻っていますし、阪急も直営戻りとなっています。

ただ東武の場合、委託化の以前でよくあった、駅での労組絡みのスローガン掲出等は、委託化以降では殆ど見なくなっており、細かく調べたわけではありませんが、労組対策?でしょうか?
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◆社長が替わって、簡単に東上線新車でもないが…
この間、鉄道車両も大きく変化し、「スペーシアX」の登場は、根津体制の集大成でしょうか。

現、スペーシア車両の更新時期もありますが、徳川家康の霊廟である「日光東照宮」と、江戸時代から栄えた「日光街道」を踏まえたルートが、現在の、東武鉄道伊勢崎線・日光線となります。

「日光東照宮」は世界遺産ですが、故に、外国人旅客も多い訳で、新車の登場は、それに相応しい輸送・車両、ということにもなります。

伊勢崎線・日光線は、半蔵門線直通の50000系(50050型)、日比谷線直通の70000系と、車両が更新となっており、地上運用で運行する10000系などは、朝夕のラッシュ輸送の補完、昼間は浅草ー北千住、久喜-館林などの運行程度となり、これらは、当サイト運用表でも既にまとめております。

野田線でも60000系増備(但し5両編成)の動きがありますが、鉄道愛好家では、「東上線に新車を」という話題が多いようです。一番新しい新製配置の車両は、50090系の51096編成で、2010-11-12となりますが、この前後、半蔵門線直通だった、30000系10両15編成の転入となっており、お世辞にも車両が新しい部類ではありません。本線の70000系、野田線60000系投入と比較しても明らかです。

東京メトロでは17000系、東急で5050系の新製と、他社での新製車両も多く、余計に目立つのは確かです。

しかし、単に社長が替わって東上線新車、は、期待がし過ぎる話な訳ですが、現状の動きとして、昨年12月、11004編成が10両編成で廃車となっています。本線の10000系(10030系以降を除く初期車)は、全車、車両の修繕がされていますが、東上線では未修繕車ばかりでした。
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2023-02-25


10030系では、VVVF化や修繕車も多くありますが、手つかずな車両があるのも確かですし、館林にある津覇車両で今更修繕工事も、20000系の20400型改造で手一杯もありましたが、タイミングも遅すぎます。初期10000系の修繕も、本線6両と同じ時期でやるのが、適切だった感じもします。

一方で、地下鉄乗り入れの9000系は、修繕はされていますが、初期車を中心にチョッパ車も存在しますから、今後の保守面での課題はあります。関東でチョッパ車も東武と西武、京成という程度にまで、車両の更新が進捗しています。10050型ですら廃車が発生してますから、10030,10050型の車両修繕は、8000系ワンマン車の置き換えなど、必要最小限で済ます感じがします。

東急新横浜開業による相鉄改造については、50070系を含めても動きはなく、3月以降は東急車のみが、東武-相鉄乗り入れとなります。
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【画像】70000系


◆理想は地下鉄直通の新車か?
となれば、理想は、地下鉄直通の新車になります。相鉄改造で必要となるのは、ATS-P、JR仕様の列車無線と防護無線が追加となります。

9000系は9編成分、50070系7編成分存在します。

新形式にさせるか、日比谷線70000系(型)の10両編成版として登場か、となりますが、予算の問題(ざっと、約200億程度を見積もって)もクリアし、また、諸改造の手間を考えれば、50070系を含めた、16編成分(10両×16=160両)の新車は、特に理想的です。

同時に、複雑な相互直通により、乗り入れ他社で、各会社、車種の多さも目立ちますから、1会社1車両化も理想的です。既存の車両を改造でも良いのですが、現状でも機器類の増加もあり、取扱の複雑化による影響でしょうか?

現、9000系、50070系は地上線専用、相当分の未修繕10000系は廃車、10030系は修繕車を中心に、東上ATCも生かして、ワンマン用で残る8000系の置き換えでしょうか。これだけで16編成分の対象となり、置き換えとしてはピッタリです。50070系は相直機器温存で、対応車を増やして、車両運用等で含み・余裕化という手もありますが。

しかし、9000系、50070系は、副都心線改造では、地下鉄の関係機器(ワンマン運転設備など)は、メトロ側で負担させた記載もあります。これを東上線地上に転用ですと、メトロ側が負担したワンマン設備で、補償問題も出てくるでしょうか。

東武のこうした新車の新造で、東武側が地下鉄のワンマン設備一式も負担して、この相殺とするなど、色々と細かい協議も出てくるでしょうか。もっとも、中期的には、東上線自体でホームドア駅の増加によっては、東武側でも、都市型ワンマン運転も想定は出来ます。

「地下鉄対応10両16編成」→新製・新造
「9000系9編成、50070系7編成計16編成」→地上転用
「10000,10030系,9101編成10両16編成」→廃車、または、VVVF車、修繕車(東上ATC搭載先頭車)を中心に、越生線、寄居等、ワンマン4両11編成前後の転用







◆3月のダイヤ改正で地上運用減は確実も…

11004編成の廃車で、42運用存在する地上運用は、多少減るのは確実でしょう。最近運行の確認が出来ていない9101編成も含めると、減を少なく見積もっても、40運用になるだろうと予想しています。運用の2減で、予備車の数(7編成)は維持しつつ、所要編成を減らすのは確実でしょうか。

森林公園-小川町間でのワンマン運転増加と、この関連も気になります。

ただ、当方自身で、12/17ダイヤ改正・変更以降の運用調査は、阪神・山陽・近鉄の運用調査ですら、満足に進捗出来ておりませんので、取り急ぎでは予定していません。やはり、地元が一段落してから、調査費用も含めて、金銭にも余裕もあれば、となります。

資料の入手も厳しくなっています。それでも、再調査したいのは山々ですが、余り期待しないで下さい。