【画像】平城宮跡・若草山と、
上皇・上皇后陛下、行幸啓による、近鉄特急しまかぜ「お召し列車」
2023-5-17 5時掲載開始
近鉄の「お召し列車」は、その当時の最新鋭特急車両が出番となり、色々調べましたら、過去、スナックカー(12200系)、サニーカー(12400系)、アーバンライナー(21000系)、伊勢志摩ライナー(23000系)、アーバンライナーネクスト(21020系)、などとなるようです。
ここ最近の最新鋭特急車両は、80000系「ひのとり」となりますが、これが登場後でも、「しまかぜ」が継続です。ですから、ここ10年の近鉄の「お召し列車」は、50000系「しまかぜ」が専従となります。
登場以来、過去、京都-奈良・橿原神宮前間と、名古屋-伊勢方面、その他も含めて、SV01,SV02,SV03と、3編成全てで、何らかの「お召し列車」が、運行、充当済となっているようです。
「しまかぜ」は、座席が全てプレミアム仕様となりますから、お召し列車はいつでも可能な仕様といえます。
【画像】御手を御振りな上皇后陛下(当時、皇后陛下)
2008年、2010年の「アーバンライナーネクスト」がお召し列車だった頃は、先頭車のみがDX席でしたので、中間車をDX席に改造させる工事が発生でした。
即ち、1号車から4号車に、DX席の腰掛を全て移設改造となります。
これが「ひのとり」も…ですと、これまでの慣例で、中間車にその座席となりますから、やはり、ネクストのように、腰掛の移設改造が発生となります。
改造工事で、編成の離脱が長くなり、営業列車の影響も大きい、手間暇やコストの問題か、ひのとりはお召しの出番とならず、しまかぜで継続となった、一つの理由とも言えそうです。
特に、50501~50503と、2号車のみがその指定号車となります。御着席の位置も決まっており、直接、硝子の記述までは確認しておりませんが、防犯上、この車両に限れば、硝子は防弾仕様とみられます。
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さて、前置きが長くなりましたが、今後の近鉄「お召し列車」も、しまかぜとなるでしょうし、今回の上皇・上皇后陛下行幸啓も、出番、となりました。その様子が冒頭画像です。
下り列車ですので、上り列車の「被り」も予想でしたが、敢えてこの構図でした。北側から南側も、逆光になるなど、思ったカットが予想出来ず、結局は、過去の実績と同じような感じでした。
まあまあでしょうかね。迫力感には欠けますが、奈良大和路らしくはなりましたでしょうか? 天候の良さも幸いしていますし、この区間での「しまかぜ」の走行も、営業列車ではありませんので、珍しくなります。
これにより、京都しまかぜが、一部の日(大阪・名古屋しまかぜが運休となる日に運転)を除いて、運休となっています。
今回は、既に、奈良県HPで発表となっておりますが、5/14~18の、上皇・上皇后陛下行幸啓となり、京都では「時代祭」などを御観覧、奈良では、生駒郡斑鳩町にある中宮寺と、天理市にあるなら歴史文化村を御訪問のようです。
奈良の予定では、列車の利用がありませんので、車でしょう。この辺りは、奈良県警HPで交通規制情報として、既に上がっておりますので、一つの目安にはなるでしょう。
これにより、5/18(木)、帰路の「お召し列車」も、奈良10:30~11時頃発ではないかと、ある程度の予想も出来ますが、帰路の当方の撮影予定はありません。
【画像】2016/4/2で運転の「お召し列車」
私も、過去、幾度かに近鉄の「お召し列車」の撮影には、日程にも恵まれまして、2014,2016は、この記事で掲載している画像の通りです。以降は、過去の事例をお伝えしたいと思います。
2016/4/2での「お召し列車」は上画像ですが、このように、最後部車両中央の硝子に、丸に、白色の紙を、硝子に貼り付けられています。
これが、近鉄での「お召し列車」として運行の目印となっている模様です。これは、先頭車両には表示されず、最後部が特徴ですので、先頭の撮影よりも、後追い撮影の方が、後々から画像を見ても、色々と分かりやすくはなります。
平城宮跡も含めて、走行する線区で、近鉄の保線社員が線路、各踏切でも、事故防止のため、関係者の配置で警戒となります。駅で撮影の場合は、制服は当然、私服警官の警備もありました。社員、関係者は当然、総動員という感じです。
上記は東寺駅でしたが、やはり、警備には万全の体制でした。
もっとも、スーツに、無線の片耳イヤホン、鋭い目つき、体格、歩き方等で、私服警官であるのも、すぐに分かってしまいますが…。
お召し列車に乗務する運転士、車掌は、勤務成績が極めて優秀な、列車区の社員さんではないかと思われます。もっとも、ぶっつけ本番ではなく、運転当日以前に、当日とほぼ同じダイヤで、リハーサルのような試運転がある模様です。
官報、宮内庁、都道府県庁など、報道による行幸啓の発表で情報解禁、その後、試運転の目撃情報があれば…、情報としては大きいでしょうか。
しかし諸外国ですと、こうした情報は、政治的・軍事的秘密の意味合いも大きいとみられ、報道すらされない場合がありますが、日本は本当に、色々と恵まれた国だと個人的には思います。
【画像】2014/11/17で運転の「お召し列車<右画像>」と、平城宮跡周辺<左画像>
平城宮跡も、所々変化があるようです。現在は、左画像のようなアスファルト、駐車場はありませんでした。
【画像】2016/4/4で運転の、橿原神宮前駅での「お召し列車」
撮影に関しては、特に規制はなく、撮影不可ということもありませんが、警察官から職質される可能性はあります。私は幸いにも、過去を含めてありませんでしたが、職質されたら、目的とか、質問に受け答え、身分証明の所持(運転免許、学生証等)もあれば、それらに越したことはないかもしれません。特に、身分証明の提示で、警察官には好印象、職質に協力的な方だ、とはよく言われるらしいとか…。
続いて、上画像のような「日の丸の国旗」は、専門の方が観客に、無料で配布しているようです。
報道では当たり前のように、沿道の方々は手に国旗の姿でしたが、ボランティアのお手製、こうした事業があるのは初見でした。報道では、なかなか報じられない事柄でしょう。
2016/4/4当時、橿原神宮前駅での、上画像の場面は、何とか、御姿も撮影が出来ないかと、当方なりに探した改札内からの場所が、左画像でした。
4番線の車両の停止位置も絶妙、また、たまたま、このカ所に広告がなかったため、本当に隙間でしたが、これでも、今までの中では、現場の様子がよく分かり、また、よく見つけ、よく撮れたのではないかと、自負もあります。
沿道民、マスコミ撮影、同行の方、近鉄関係者、そして、当時の天皇皇后両陛下も分かりますが、既に沿道や駅構内は混雑でしたので、多少の運もあったと思います。
ちなみに、前画像、中央の背広の方(※中央カメラマンすぐ右)は、当時の近鉄社長、和田林さんです。
管区駅長も同様でしょうが、やはり、社長自ら、お召し列車の案内役となります。
ですから、陛下から、何か質問を聞かれても、すぐに答えられる体制、また、答えられる方に相応しい適任者が、近鉄の社長、ではないかとみられます。
今回のお召しも、実際未確認ですが、現在の社長、都司さんも、その出番だったのではとみられますので、社内の体制も、最上位の扱いでしょうか?
【画像】お召し「控え車」
また、万が一のために、「お召し列車」でも、予備車といいますか、「控え車」のような車両が用意されています。近鉄の場合は、22600系の2両編成がその役割となっているようで、2016/4/4は、京都方から、AT58+AT56+AT55でした。
上画像のAT55、22655は、一部分の腰掛が、向かい合わせとなっているのか分かります。今回も、京都方から、AT56+AT55+AT58がその出番となっておりました。
2016/4/4と、組成は違いますが、編成は同じとなっておりますので、控え車としての役割がある模様です。ただ幸いにも、控え車自体が、お召し列車の代車として動かすことは、過去を含めてなかった模様です。
お召し列車の運転は、通常ダイヤの隙間を縫って運行となります。近鉄の場合は、途中駅で一旦停車することもありません。また、通常ダイヤと接近する場合は、その変更、臨時で、通常列車を待避が可能な駅で待避させ、お召しは通過、このため、数分程度の遅延が発生することがあります。
近鉄の場合は、予め、駅掲示でも「時刻変更」「のりば変更」の場合がありますが、通常列車遅延や、のりば変更は、どうしても発生しますので、列車を乗車する場合は、多少の時間的余裕も必要でしょうか。
「近鉄アプリ」では、不自然な列車の間隔と、こうした、列車の遅延がありました。警察ヘリコブターの旋回もあります。これら、参考情報でしょうか?
【画像】2016/4/4で運転の、橿原神宮前駅での「お召し列車」
このように、2016/4/4でも、駅構内は大変な混雑でしたが、画像右、向かい側の1番線には、「目隠し用」の車両が留置されています。これも、警備上の特徴です。万全の体制であることが窺えます。
このため、通常列車の運用変更、のりば変更、時刻変更が発生します。
白色の丸は、実際に、車両に陛下が乗られてから貼付でした。上画像の場合は、陛下は、まだホーム上におられることになります。
【画像】奈良県赤十字会終了後の「寛仁親王妃信子殿下」(画像中央)
このように、「お召し列車」は、天皇、皇后、上皇、上皇后が、鉄道を使うための特別な列車となりますが、一方で、それ以外の皇族が鉄道を利用する場合は「御乗用列車」と、言い方が変わる模様です。
上画像は、2015/11/11に、奈良県文化会館で開催された「奈良県赤十字会」で、来賓臨席の、「寛仁親王妃信子殿下」帰路の場面です。
この大会は、私自身の献血実績の多さもあり、記念品授与により、参加出来たから故の撮影でしたが、専用の列車ではなく、一般の特急列車で、4号車の一部分だけ、車両を貸し切った状態のみでした。
この場合は、報道されることが少ない場合があります。現に、奈良駅での見送りは、私と、他数名の乗客と関係者の程度でした。
佳子様でも、この動画のように22600系での御乗用列車だったようです。ですから、警備体制、専用の貸切車両、特別なダイヤで運転される「お召し列車」は、本当に特別な存在、ということになります。それだけでもニュースになりますからね。
更に、首相、総理大臣の場合は、通常の一般特急の列車に、2両編成を増結する形で運転される場合があるようです。近鉄は、伊勢神宮(参拝)の存在が大きく、また、警備の問題なのか、通常列車で運転も、車両で貸切にはなるようです。
近鉄は、広大なネットワークに、京都、奈良、橿原神宮、神武天皇陵、名古屋管内でも伊勢神宮がありますから、年単位ながら、運行の頻度も多く、一応のノウハウもあることが窺えます。
過去の事例を含めて、近鉄では、こうした色々な勘と情報は得られましたが、次回も機会があるならば…。