【画像】2004/8月公開時の、金沢総合車両所松任本所
クモハ683-3507となりますが、現在は京都車の「くろしお」用となっており、当時は、新製後最初の要検入場だったと思います。
北陸新幹線敦賀開業および並行在来線経営移管に伴う組織改正について
2023-5-29 23時掲載開始
「北陸本線」は、滋賀県の米原を起点(6/7番線敦賀方に0㎞ポストがある)に、新潟県の直江津まで、353.9kmに渡る路線となります。
北陸新幹線金沢開業により、新潟県が「えちごトキめき鉄道」に、市振-倶利伽羅間の富山県が「あいの風とやま鉄道」、倶利伽羅-金沢間の石川県が「IRいしかわ鉄道」となっていますが、敦賀延伸後は、石川県区間が大聖寺(だいしょうじ)まで伸び、大聖寺-敦賀間の福井県で、新たに「ハピラインふくい」の区間となります。
つまり、在来線で、JR西日本で残る区間は、米原-敦賀間の45.9km(営業キロ上)のみとなり、他の区間は新幹線の区間となります。私も、遠い親戚が福井県越前市でしたので、485系時代から、時々利用していた路線でした。ですから、思い入れもあります。
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で、やはり…、となりますが、北陸新幹線敦賀開業による、在来線の第3センター移管により、松任本所が閉鎖となるようです。現在地の移転は1935年と古く、以来、国鉄時代の485系を始めとする交直流型電車を中心に、北陸地域で多くの車両整備となった現業機関でした。
新幹線の白山総合車両所と、在来線検査で共通化にはしないようです。場所は、松任駅の次駅、加賀笠間駅の間にあり、在来線と並行していますが、線路も接続して、新幹線と一体化はしないようですね。
跡地がどうなるかは不明ですが、土地はマンションなど、関連会社の手で、不動産で活用されるでしょうか。不動産事業の収益は予想出来ます。
敷地内で、国鉄時代から変圧器で使用されていた、PCBなど、土壌問題有無の懸念もありますが、詳しく調べた訳ではありませんから、何れも不明です。
現在の総合車両所になってからは、松任工場が本所、金沢の車庫は、運用検修センターとなり、ここは、地名を由来して、乙丸とも言われていたようです。
既に、3月のダイヤ改正、特急「サンダーバード」で、金沢持ちで運行されていた683系4000番代が、順次、京都支所に転出となり、開業目前で検査体制が移管されています。これらの運用は、既に、他サイト様にありますので、当方で、現状運用の詳細は割愛します。
車両の省令検査も、これは以前から、一部で吹田総合車両所に移管しており、真っ先の京都転出も、こうした検査体制による影響とみられます。
また、最近検査体系も変化したようで、207系以降に登場した車両の、総合車両所の入場は、距離保全、期間保全検査のみのようです。どちらも全検に相当するようです。こうした、新検査方式による変化もあるでしょうか。
京都支所では、国鉄時代から伝統ある485系の配置で、メンテナンスによる交流加圧設備もあり、その走行自体も出来るようですから、元々から受け入れ体制がありました。
JR時刻表2023年6月号
【画像】N02と419系
2004/8/22の一般公開が、どうも、当方では最初で最後の訪問となりそうです。当時は都内在住でしたので、「はくたか」も在来線特急でやってきました。現地の方にもお会いし、話に花が咲き、色々とお世話になりました。
規模としては吹田よりも小さい印象でした。跡地の活用も気になりますが、役割自体が、既に白山総合車両所、新幹線になりましたね。
419系は、正に北陸線普通列車の主でした。湖西線や米原でも運行がありましたからね。475系や413系、415系より、関西方面ですと、419系でしたね。
【画像】部品販売
当時は、683系2000代の新製により、485系の廃車でしたが、その廃車車両が多かったこともあり、画像の他にも、解体部品の販売が多かった時代でした。今では垂涎モノでしょうね。売れる物は売っていた感じですが、何れも万単位だったと思います。
恐らく、最終の、松任本所の一般公開はされることでしょう。今後の動きには注目です。
◆一部は在来線でも残る
但し、新幹線の敦賀延伸後も、城端線、氷見線、西日本区間が残る七尾線、高山線、そして、大糸線の南小谷-糸魚川間、福井からの九頭竜線(越美北線)は、JR西日本として残る区間となります。敦賀でも小浜線は変わらずです。
非電化、ディーゼル車(気動車)で運行する線区、七尾線以外の路線となりますが、一部車両の省令検査が、既に、鳥取県の後藤となっています。後藤は、ディーゼル車の整備としては、比較的大きな所になります。
はるばる遠く、関西を経由し、機関車牽引または自力で配給回送が発生しても、ここで検査した方が、部品の調達、検査体制などで、都合が良いのでしょう。
「後藤出場配給」「後藤入場配給」と、ネタ列車の愛称で呼ばれているらしいですが、山陰線経由ではなく、関西~岡山~伯備線のようです。その方がダイヤや、走行速度でも有利なのでしょう。
城端線、氷見線、高山線と、大糸線の場合は「金沢車両区富山支所」となりますが、3セク区間でも、回送で行き来はあるようです。
【画像】521系、G14編成甲種前(※川重敷地外撮影禁止前の時点です)
七尾線は、JR西日本として残る電化区間となります。津幡から以北、和倉温泉までとなりますが、津幡で、交直セクションが存在するため、今後も521系【上画像】は残ります。交流電化と異なり、直流電化ですが、電化された時代背景や建設費用でも、やむを得ずでしょうかね。
七尾線の521系車両(100代)は、2019~2020年と、最近新製された車両となり、車載ICOCAの路線と、設備投資コストが掛かっています。JRとして残る線区の投資となりそうですが、521系は、敦賀配置の車両以外、近畿圏で必須なATS-Pの搭載ないため、自力では走行出来ても敦賀以北となります。
もし、これが吹田で検査ですと、これも配給となりますが、さて、どうでしょうかね?
松任本所廃止により、一方で、区所で検査が出来るかどうかも気になります。ただ、先程のように、検査体系自体は変わっておりますので、3セク車両所属の検査と合わせて、可能性が予想出来ます。
敦賀でも「金沢車両区敦賀支所」として残り、小浜線の125系は、そのまま所属でしょう。キハ120の所属がある、福井からの九頭竜線(越美北線)も、そのまま路線が残るようです。
ここで、521系の扱いが気になる所ですが、当分は、北陸線でも米原・近江今津-敦賀間の運行を維持として予想します。直流化事業により、車両で、滋賀県と福井県の税金投入があったようですから、そのまま維持でしょうか?
ちなみに、125系に関しては、ダイヤ改正で福知山乗り入れが復活し、実際に運行列車も確認しました。舞鶴線336Mも、125系2両の運転でした。
福知山支所は車輪転削設備がありますから、このために単独で京都支所回送の必要は、実質、運用上でも、なくなったのではと思われます。
(※朝入区、翌朝出区または夜出区運用が存在する場合の推測です。また、他サイトでも、詳細な運用表、運用情報がありませんので、ハッキリはしません)
【画像】「しらさぎ」で運転する683系
この車両はまた新しい方だが、681系はスチール製もあるのか、車体の痛みが目立ちます。
◆新幹線延伸後の「北陸特急」を予想する
新幹線延伸により、敦賀-金沢間の在来線特急は消滅となります。長く続いた在来線特急の花形路線も、新幹線になります。過去、2001年当時ですが、特急「白鳥」で、青森から大阪まで、完全乗車を果たしたことがあります。
実際、朝の6:11から19:06と、半日以上も乗りっぱなしでしたが、当時は新幹線延伸前、もう、こんな列車は未来永劫ないでしょう。いい時に乗車が出来ました。
これが、敦賀以南、直江津以北だけとなります。JR単独で在来線を残すのも、負担が大きすぎるからでしょう。
で、「サンダーバード」は、大阪-敦賀間で残ることになります。新幹線リレー特急として残りますが、運行区間が全て直流電化区間となりますから、683系から289系に、直流改造も予想されます。これは、現状の289系化と同じです。
9両12編成となりますが、運転区間が短くなり、大阪-敦賀が1時間半程度のみとなります。もしかすると、サンダーバードの全運用を、4000代で済んでしまう運用になる可能性があります。
8~10運用前後となりそうで、予備車を含めても既に充分な気配がします。敢えて運用の予想はしませんが、現状通り、30分か1時間に1列車のペースにはなるでしょうか?
直流区間増加で、サンダーバードのみならず、朝・夜の出入区列車を兼ねた「はるか」の敦賀延長、新幹線と連絡も予想出来ます。こればっかりは、非現実的もありますから、12月のプレス発表次第でしょうか。
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続いて「しらさぎ」ですが、こちらも敦賀駅の状況などにより、敦賀-名古屋間でそのままのようですから、維持として考えるも、サンダーバードと同じく運転区間が短くなります。
現状、683系で3+6両を、そのまま「しらさぎ転用」として予想しましょう。この6編成分、名古屋-敦賀間で、再び683系、直流化の場合289系化、4~5運用、予備1~2として予想でも充分でしょうか。
問題は、敦賀-米原間だけの「しらさぎ」となります。僅か30分程度の所要時間となりますが、残りの683系で、3両の付属編成を中心に運行させるか、多少、6両でも、681系を残すかになるでしょうか。
30分程度ですので、米原-敦賀間は、グリーン車がない3両、または3+3両でも充分ではあります。
ただ、「しらさぎ」は、殆どが681系という現状もありますから、転出しても、今後運行が継続される、一部編成な場合もあり得ます。ちなみに、京都車で、上記と関係がない681系の配置は既にあります。この動向でしょうかね。
例えば、来春、しらさぎが上述京都683系3+6編成の場合、運行区間外となりますから、現状、「びわこエクスプレス」で、車両の送り込み、返却として、米原を軸に車両運用の展開は、予想ながら、確実でしょうか。
米原便で「1071M,1074M」が、現状でも存在しますから、可能性は大いに考えられます。米原を軸に、しらさぎの運用を展開し、返却は翌朝の1071M→そのまま京都支所入区という計算です。
これらは、来春ダイヤ改正後、12月の金曜日のプレス発表で、どうなるかでしょう。
注目は、名古屋しらさぎで、西日本区間よりも東海区間の走行が長くなります(西 45.9㎞、東海 79.9㎞、おおよそ1:2)ので、東海が西に支払う車両使用料でしょうか、その負担が増えることになりますが、名古屋しらさぎはそのままのようですし、東海側での車両もありません。運行体系では、ひとまず、大きな動きはなさそうです。
しらさぎに関しては、東海運用のお陰もあり、大垣車運用表に、熱田回送、土休日の大垣回送など、名古屋口のしらさぎ運用の動きは、特に盛り込んでおりますが、西日本区間まで運用調査をしておりませんので、残念ながら、正確な現状運用は分かりません。
【画像】683系0代
手前のクロ車でも、連結用の自連・電気連結器は存在する。
細かい所、「車両の向き」は、現実的にもそのままでしょう。現状、営業列車は逆向きで、グリーン車、クロ車が大阪時点、北陸側となります。クモハ車の先頭向きが正規向きとなります。
←金沢・名古屋/大阪→
クロ--クモハ
新幹線は11/12号車、敦賀行で先頭となる車両が、グリーン車、グランクラスに対し、サンダーバード・しらさぎは、新幹線で言えば、東京方先頭車がグリーン車となってしまいます。
つまり、敦賀乗り換えで、車両の停車位置が同位置でも、前後の位置が異なるグリーン車の乗客で、徒歩が多くなりますが、乗り換えは対面ではなく、上下階となります。この辺り、どうするかでしょうか?
これは、京都支所での回送、留置の向きは正当となります。これは、現状のサンダーバードでも同じとなり、大阪-宮原操-向日町操と、一旦北方貨物線経由となるためです。向き自体が変わらない場合、「くろしお」などの車両の向きも同じになるなど、予備車の共通化では、色々と期待は出来ます。
営業列車の向きを戻してもいいのですが、大がかりになります。ちなみに、現状のような、逆編成にさせたダイヤ改正は、2015/3/14ダイヤ改正、北陸新幹線金沢開業による大幅な輸送体系変更でした。深夜、金沢-大阪間と、北方貨物線で方向転換回送でした。
逆編成を全て、元に戻す場合は、米原での分割併合が容易には出来なくなりますが、上述、683系0代化ですと、クロ車に電気連結器は存在【上画像】しますので、今まで通り、米原時点で大阪側に増結車併合は可能ではあります。
問題は、連結間に貫通扉がないため、車両間に行き来が出来ず、乗務員(車掌)もその分増えます。名古屋しらさぎも、9両編成になることは現状でも殆どなく、東海区間は6両が殆ど、西日本区間で9両編成のみでした。既に、米原乗り換えの新幹線((のぞみ-名古屋)-ひかり-しらさぎ)の方が、乗客が多かった実状なのでしょう。
京都予想
「サンダーバード」--9両12編成
「しらさぎ」--3+6両6編成が基本、さらに不足する分は、681系6両3両も注意
※但し、3両分は両端先頭車が貫通なため、12両の7-9号車用として、現状通り、サンダーバード用にも注意
「12両増結用」--3両編成で、運用上必要分程度
いずれにしても、車両は共通化、683系はそのままでしょう。上記の運用予想もざっとですし、ダイヤ改正は今後の話ですので、実際は、12両増結用以外、683系だけで賄う可能性もあります。
【画像】キハ40 2136
現在でも富山支所の配置車両、「忍者ハットリくん」ラッピングは、氷見が、藤子不二雄A氏(安孫子素雄氏)の出身だったことから。
◆「能登かがり火」としての特急車は残る
七尾線で、特急「能登かがり火」はあります。これもそのまま残るでしょう。
多く見積もって2運用程度残す場合、予備車を考えて、3両4編成程度は必要でしょうか。旅行客用として、グリーン車も残す場合ですと、これを最低1編成としても、ひとまず、旧北越急行車の6両編成(N03)は、残すものと想定します。
この車両、京都車の0代と比較して、元々160km/h車両など、細かい仕様差で、金沢に残る予想としました。
金沢車で残る車両は、自力で吹田へ検査となりそうですが、残った編成は金沢配置のまま廃車か、または、下述「かがり火」用以外の編成で、全編成一旦、京都に転出させるなど、方法は色々予想出来ますが、いずれにしても681系の廃車は避けられないでしょう。
681系でも、金沢車だった旧T11,旧T14と、V11編成は、リフレッシュ改造となっておりますから、この車両は今後も12両増結用でしょうか。12両増結用で、意外と3両編成が残って、6両編成の大半は廃車という予想も出来ます。
もしくは、683系は全京都転出、かがり火を、681系で残すのも予想出来ますが、当方としては、一部、683系が温存とみてます。
金沢予想
「能登かがり火」--2運用程度とし、閑散期は3両2編成、繁忙期は6両編成と3+3両、想定される予備車の臨時充当で賄い、683系6両1編成、3両4編成程度、旧北越急行車をそのままと予想する。
521系で七尾線用はそのままになる。他線区も上述の通り。
これが「金沢車両区」となり、現在の乙丸が、IRいしかわ鉄道と設備を共存し、そのままでしょう。
【画像】向日町駅からみた、京都支所
◆京都支所の役割が大に
北陸新幹線敦賀開業後は、京都支所「向日町操」の役割は大になるでしょう。近畿圏管内でも、289系「くろしお」と並んで、まとまった在来線特急車両が配置となる大きな車庫となる見込みです。
元々からして規模や設備がありましたので、当然の流れかもしれません。昔から、新快速に乗れば、「どんな車両がいるか」と、車窓から興味を覚える場所でした。小学生低学年自分では、一部、その後のトワイライトエクスプレスの食堂車になった、サシ481の大量留置が、何故か印象に残っています。
特急車両のみならず、近郊型車両でも223系の転入となり、留置されている車両が、ここ最近でかなり変化しました。113系、117系離脱により、特殊用途な銀河の117系を除いて、国鉄型車両はほぼ皆無・機関車を含めた、若干の車両と言って良い位になっています。
来春以降の予想
▼681系の大量廃車
▼683系0代のしらさぎ転用、転配など
▼交直流区間運行消滅による、289系直流化改造の有無と、既存289系との予備車の共通化。
▼「かがり火」で残る特急車両の動向
▼若干で残る413系、415系の処遇と、松任本所構内に残る廃車車両の解体加速
やっておきたい、注目したいこと
▼681系を中心とした撮影等、編成は勿論ですが、当方としては、車両毎の形式写真にも拘りたい。
▼列車そのものの利用・乗車
▼車両の動きの注目
▼松任本所の最終一般公開の有無
▼12月中頃金曜日14時とみられる、来春ダイヤ改正のプレス発表
▼新ダイヤ、その運用
「サンダーバード」での乗務で、大阪駅にある大阪車掌区だったでしょうか、現在でも金沢までの行路が存在するようですが、これも、敦賀までとなります。国鉄時代は東北、九州、JR化後でも長距離運用が存在でしたが、新幹線区間は、「敦賀新幹線列車区」新設により、これも終了となりそうです。
ロングラン乗務はどこの所属区でもなくなる傾向ですから、昔話となりそうです。
当方としては、ネガ一眼時代に、681系、683系の形式写真は、金沢駅の七尾線ホーム端で、撮影が出来ていたのですが、4000代以降と、リニューアル改造後は全くです。フィルムスキャナーもありませんので、デジタル化、公開も出来ておりません。
この機会、再び、形式写真撮影をしたい気持ちもあります。安全に記録活動、そして動向に注目でしょうか?
Rail Magazine編集部
ネコ・パブリッシング
2023-05-08