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【画像】駅撮りがし易い東海道新幹線「米原駅」を通過する、N700系

2023-8-9 17時掲載開始(予約投稿)
2023-8-25 5時加筆

東海道新幹線の新しい車内サービスの展開について

東海道新幹線での「ワゴンサービスによる車内販売」の廃止を含めた、車内サービスの変更が発表となりました。

▼東海道新幹線全列車でワゴンサービスの廃止(注:こだまは既に廃止)
▼それによる駅販売の強化・促進
▼グリーン車の乗客のみで、乗客が所持するスマホなどから、直接、端末から品物を注文する形態の変更
▼多目的室の使用形態の変更

ざっと言えばこんな感じとなります。

車内販売の廃止は、大きなニュースとなりましたが、JR東海は、既に、駅売店・自販機やベルマート(コンビニ形態)を運営する「東海キヨスク」と、新幹線で車内販売を運営していた「東海パッセンジャーズ」という会社が、10/1で合併し「JR東海リテイリング・プラス」となるのは決まっています。

ですから、既にこの「伏線(ふくせん)」といいますか、業務形態の変更は、合併発表時から、想定されていたことになります。労働組合等の説明や準備等もあるでしょうから、昨日の8/8が情報解禁日とみられます。

人員面もあるでしょうが、やはり、それなりに需要があっても…、もでしょうか? 待遇やら、拘束時間も…ですし。

また「会いに行こう」のPV動画で、車内販売の場面が一切なかったという鋭い指摘も、駅売店で買うシーン、車内でアイスはありますが、ここから伏線を見つけた方は凄い。


JR時刻表2023年8月号
交通新聞社
2023-07-20



日本の鉄道で代表的、そして、主要・重要な路線が、1964年に開業した「東海道新幹線」となるでしょう。私も子供自分から最近まで、何度も利用しました。欠かせられない交通手段もですが、東京大阪2時間弱、料金の値上げとなっても、大量輸送力と速達性は大きいでしょうか?

これを軸に、現代の全国の鉄道網が形成、以来、60年近く、東京・名古屋・新大阪の輸送で、主導権を握っているわけですが、列車内で飲み物や駅弁などを売る「車内販売」は、この東海道新幹線を始めとした、旅の名物ではありました。

0系時代から「食堂車」は存在し、子供自分ですが、カレーライスを食べた記憶はあります。100系の「カフェテリア」は、小さなコンビニのような物、案外惣菜もあったりしましたが、調理から、在庫管理は大変だったことでしょう。

そして、300系の「サービスコーナー」と、車両と時代の変化で、サービス形態は変わっており、現N700系時代でも、車内販売自体は継続でした。

途中、3両、定員200名となるグリーン車での客室乗務員業務(車掌業務)の委託などで、JR東海での車掌が3→2名化もありました。
単に販売員として、商品を売るだけではなく、JRの営業規則やら、切符や料金制度のノウハウやら、車内監視やら、求められるスキルは年々と高まっています。

が、既に全体的には退潮といいますか、300系「のぞみ」時代と比較しても、販売員は減少していたような感じもありました。「のぞみ」に乗車しても、1回位しかワゴンが回ってこない(または全くない)ということも、しばしばでした。

ただ、300系「のぞみ」時代は、テレビドラマになる位のブームもありました。最も、ドラマの中にある、JR大阪駅近くの「ヒルトンホテル」での乗務宿泊はなく、乗務員と同じ「仮眠施設」となるようです。
(※実際、毎日、ヒルトンに宿泊だと、経費で大赤字ですよね。テレビ的な絵面、脚色となります。単価の高い国際線航空便でも厳しいでしょう)

最近は、駅の売店・コンビニ形態も、商品が充実している印象もあります。
以前は現金のみだった支払いも、2019年から交通系IC、QR決済も出来るようになっていますので、保守的なJR東海でも、乗客の要望には応え、変化に応じて、変わるところは変わっていた感じもありましたが、個人的には、いわゆる「大手のコンビニ」にも、何とか追いついた感じもあります。

ひよっとすると、ここまで、長い時間で準備だったのかもしれませんし、人件費問題もでしょうか。

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【画像】のぞみ・ひかり・こだま、繁忙期・閑散期、区間と、東海道新幹線は意外と需要・乗客の差は大きい。
混雑する列車は混雑だが、画像はこだま706号自由席、三河安城→豊橋間、指定席グリーンで「ぷらっとこだま」を売るのも分かるが、元々自由席でも余裕はある。


◆のぞみ12本ダイヤの影響も?
更に、「のぞみ12本ダイヤ」の存在もでしょうか?

2023年お盆の帰省ピーク、8/11の東京駅7~15時発時刻は、

「00 03 09 12 18 21 24 27 30 33 39 42 48 51 54 57

となります。赤字が「ひかり」青字が「こだま」となりますが、他がすべて「のぞみ」となり、臨時列車のフル運行で、新大阪以東が毎時12本となります。(2023/8/11 12時 毎時27分発のこだま記入を忘れておりました。すみません)

7,8,9,10,11,12,13,14,15時台、ずっとコレが続きますし、16時以降は、一部列車の設定はありませんが、それでも、相当数のダイヤが設定されています。
1編成は1323(または1319、車椅子スペース増加による)名の定員、内、200名がグリーン車ですので、のぞみ12本ダイヤで、1時間に1万5876名以上の乗客を運んでいることになります。

閑散期は、上記で、下線の臨時列車が最大で運行されないため、「のぞみ」は毎時4本だけとなります。

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車両は、JR東海だけで、16両が135編成も存在します。西日本編成(42編成とする)を含めると更に増えます。

手元の資料では、JR東海車だけでも車両運用が99も存在します。
(※2023/8/9 20時数値訂正、2017年改正の場合で、N700運用が92、700運用が7となります。700系を失念していました。当時は「のぞみ12本ダイヤ」時代ではありません、当時の編成数は126とします)

但し、一部の臨時列車運用を含んだり、運用上の予備(仕業検査、交番検査など)や、回送だけの運用がありますので、閑散期全てがこの運用ではありません。

現在のダイヤでは運用数で多少の前後はありますが、のぞみ12本ダイヤと135編成の内、最大、いっても、120~130前後の編成が稼働とみられます。流石に130までは行かないと思いますが、120程度でしょうか。
(※実際は他に、西日本車の運用も、42編成中、ざっと30~35運用前後とみられる運用数は存在しますが、東海のみとして考えます)

予備車を多少残しても、その程度は動くと思われます。鳥飼の車庫も、「もぬけの殻」「ガランガラン」になるのではと思います。

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これは推測ですが、一人の販売員が、7時発の東京発が、新大阪で折返して、14時で再び2巡目と想定ですと、のぞみが70列車運行となりますから、乗務員は勿論、販売員も最低70組は必要となります。

実際は、他の時間帯に、交代や行路の都合もありますから、組はもう少し多くとみられ、1日100組以上、1組3~6人だとしても、相当数もの販売員が必要となります。

のぞみ行路で東阪間、1日で1往復半~2往復の行路でしょうか? こだまの車内販売は既に存在しません。

会社概要では3406名の従業員数となりますから、駅店舗や事務部門もでしょうが、車内での販売員だけでも、「のぞみ・ひかり」全ての列車で営業しても、1000名は超えるでしょうかね。

ここから、グリーン車以外の販売が廃止となるわけです。

繁忙期は自由席へのワゴンサービスは、車内はトイレにも行けないくらいの大混雑で、ほぼ無理でしょうし、粗利といいますか、利益も実は厳しい状況でしょうか?
実際、就活サイトからの情報ですが、コロナ前でも利益は少ない状況のようです。

商品単価も余り高くは出来ません。ビールが330円~、アイスクリームが340円~ですが、400~500円でも利益は厳しいでしょうか。

だったら乗客も、駅で買った方が少し値段も安い…。

要するに、労力の割には、「意外と儲かってない」感じがしますし、「のぞみ12本ダイヤ」で、列車本数は年々増加の傾向→仕事場は増える一方です。人員が不足ならば、増やす必要も、それが、なかなか厳しいのでしょう。

追い討ちというは言い方が悪いですが、結局は、無難な言い方「経営判断」でしょうかね。



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【画像】東北新幹線利用時の「牛タン弁当」
東海道新幹線以外の車内販売は、ひとまず継続(東日本 西日本 北海道<北海道新幹線を含む>と九州は既に終了)

この場面、最高の時間ですねぇ。



◆グリーン車のサービスは継続
一方で、グリーン車の車内販売は継続となります。グリーン車の車掌は、既に販売員に委託されていますので、仮に3~6名が1~2名乗務に減っても、問題はないことにはなります。

乗客は手持ちのスマホから注文となります。グリーン車に貼っている専用のQRコードを読み込むことで、対応となるようです。
このシステムから、車掌に呼び出しをするシステムもあるようで、多目的室の利用も、直接の他、こういう形態となるようです。

車内以外では繋がらないシステムにもなるかは分かりませんが、注文時は、最近、色々なファストフード店や牛丼店でよくある「モバイルオーダー」となりますから、即・オンライン決済にはなるようです。イタズラをしても損するだけです。

乗車券や特急料金の他、追加で、グリーン料金を支払う乗客へのサービスは残ります。また、恐らく、QRを悪用したグリーン車以外の乗客は利用出来ないよう、色々と対策は考えているものと思われます。結局は、「サービスの差別化」の傾向ですかね。


20-07-24-HV03【画像】近鉄特急「ひのとり」のコーヒーメーカー

◆車内販売廃止で、車両への自販機設置は…。
代替案として、車内販売停止による、車両への自販機設置という案、となりますが、2014年で自販機の販売が、既に終了されています。ですので、「復活」はあり得ないでしょう。

商品の補充と管理面でしょうね。東海車だけで135編成、西日本車でも42編成もの車両ですし、東京-博多間と、幅広い運転区間、それだけでも大変でしょうね。

例えば、アイスの自販機が車内でもあったとして、堅いアイスクリームの補充をしても、自販機が冷凍庫ですから、車庫留置、パンタグラフが落ちた電源の無い状態では、その都度欠品化、そして補充ですと、作業の負担が大に。
(現状、車内販売のアイスクリームは、ドライアイス等により、クーラーボックスで持ち込みらしい)
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営業運転時でも、地震発生時の停電時、負荷の掛かる冷凍庫は、非常用電源を通さずに消えてしまうでしょうから、アイスクリーム自体が溶けてしまって、商品がダメになってしまいます。

一方で、近鉄特急「ひのとり」では、両側の先頭車デッキに、コーヒーメーカーがあり、自動の機械となりますが、コーヒー豆がストックされておりまして、200円を入れたら、即席で豆を煎って(焙煎)、お湯と加味し、ホットコーヒーとなります。ドリップ式のようです。

ひのとりのそれも、台の下に飲料水(ミネラルウォーターのサーバーにある、大きなペットボトルのような)がストックのようで、実際に無料のお湯も飲めますので、飲料水の補充さえ出来れば、という所ですが…、

ひのとりは11編成、新幹線は135編成+西日本車42編成

管理面の差が大きすぎます。これは、在来線車両では可能も、新幹線が問題でしょうか?

こうした販売ですので、保健所の届け出も必要という意外な問題もありますね。11編成だったら何とかも、135編成と、更に42編成もあれば…。保健所は車両が所属する車庫の管轄となるようです。

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結局は、今後の要員確保も考えて、駅での販売促進・強化に落ち着くのでしょう。
最近は、特定のビール会社の飲料とコラボして、専用の売り場もあるようです。営業面でも大きいでしょうし、「きっかけ」にもなりますかね。

こうして、販売が駅へのシフトになるのでしょうし、販売員は新幹線の移動が伴わなくなりますから、勤務地周辺で駅への異動か、それとも、鉄道輸送のスキルを身につけた、車掌業務委託の増加、進捗、となるのでしょうか。

そう言う私も、最近は乗車前の駅で調達・購入してました。アルコールは飲める私ですので、自動販売機が不可能な、酒類の購入も大きいです。そして、値段差もですかね?

何でも「山崎」のウイスキー販売もあったようですが、車内販売で、水割り用の水か炭酸水、氷も用意していたようです。ウイスキーは、ストレートも有ですが、炭酸水割り、水割り、氷のロックなど、色々な飲み方がありますが、1470円でもコスト面と手間は大きかったことでしょう。

最も私は、缶のビールか酎ハイで済ましてしまいますが、こういう「新幹線」での飲み方が今まで混在し、車内が購入が出来たことになります。駅の売店では小瓶のワインと、アテもありますから、旅行者の「楽しみ」でしょうか。

人件費、要員問題、他社の追随も含めて、今後は気になる所ですが、JRの車内販売は、厳しい方向でしょうか。

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【画像】京都駅新幹線ホーム、キヨスク
画像は始発列車前ですので、新聞の在庫が多めですが、今となっては電子化で、駅販売強化・促進・拡充も、新聞雑誌は厳しいでしょうか…。ビジネスマンは日経を買う傾向で、在庫が目立ちますが、私は仕事であっても、車内のリラックス優先かスマホでした。
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【画像】1989年8月の「JR時刻表」
当時は食堂車も多く、ホテル業界が参入していたなど、色々な業者が営業していました。食器の印が食堂車営業列車となります。

JD-J・DINER(日本食堂)、BT-ビュフェとうきょう、帝国-帝国ホテル列車食堂、都-都ホテル列車食堂、Mr-M-rest、SPS-新幹線パッセンジャーズサービス ホテル系列はその後数年撤退したようです。「ビュフェとうきょう」と「J・DINER」はSPSに合併、今もあるのはSPSだけのようです。

「M-rest」はよく分かりませんが、山陽新幹線の1往復(ウエストひかり)で存在でした。恐らく、日本食堂系、現在のフードサービスネットに通じる業者でしょうか?

業者によって、乗客が、乗る列車を選んでいたかどうかは分かりませんが、色々な業者があるのが分かります。それでも、こだまや短区間の運転は、ビュフェまたは営業なしも、当時から存在したようです。時刻表にはメニューもありましたが、市価の倍以上はしますね。

現在は、他業界や他会社の参入もありません。JRの関連会社でも、このように、厳しい状況ですから。


◆駅受け渡しの「予約」はどうか…
「駅弁の予約」は、既に存在するようです。修学旅行など、業者が団体向けで、箱が幾つかホーム上に…、という場面もありますが、それだけではなく、個人、1人でも可能です。既に乗る列車が事前に決まっている場合、明後日以降の乗車日~15日先となりますが、こういうサービスの利用も有でしょう。

支払いはクレジットカードのみ、注文と同時に決済でしょう。特定の店舗に趣き、受け取る時にサインが必要のようです。東京と名古屋は、駅のホーム上でも受け取れるようです。

弁当の他、朝食に適したサンドイッチ、やはり、人間は食事が基本ですから、こういうサービスで車内販売廃止の補完となれるのを、もっともっと宣伝すべきでしょう。子供向けの弁当もあるなど、商売に抜かりはありません。私も早くから知っておくべきでした。

今の所、東京、新大阪、名古屋のみですので、車内販売廃止による、対象駅の拡大は必要かもしれません。