
【画像】関西~山陰のショートカット特急「スーパーはくと」
2026-6-8 17時掲載開始
2026-6-8 23時一部訂正等
【読売】
老朽化が進む特急「スーパーはくと」のハイブリッド新車両導入に前向き姿勢…智頭急行、決算は3年連続黒字
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さて「スーパーはくと」は、京都~鳥取・倉吉を結ぶ在来線特急列車ですが、朝の「1号」の場合、京都7:06発、倉吉10:43と、3時間37分の所要時間となります。1994/12/3に智頭急行智頭線(56.1Km、上郡-智頭)が開業し、JR京都線・JR神戸線・山陽線・智頭線・因美線・鳥取というルートになります。
昔から「陰陽連絡」の鉄道路線は幾つか作られました。電化されているのは伯備線、貨物列車やサンライズも経由、最近では227系も山陰に進出しますが、元々は、日本海回りの山陰線なのでしょう。
智頭線は、非電化路線ですが、最高速度130km/h対応、振り子特急、ATS-P装備で、第3セクター路線の運営、「陰陽連絡」の中では、比較的高速規格、かつ、営業面でも、優良路線ではないかと思われます。(一方で、陰陽連絡の一つだった三江線は、既に廃止されました。)
「スーパーはくと」の車両は、冒頭画像のような「HOT7000」という形式となっており、1994年に登場してから32年となっています。震災発生時、迂回で、播但線での走行もあった記憶があります。
2002年までに34両が製造されていますが、この間、リニューアルが2回実施されるも、寄る年波、車両の老朽化で、新型車両の動きとなっているようです。
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【画像】現状車両
◆現状車両について
引用リンクとなりますが、車両運用は5運用存在する模様でして、通常は5両編成となります。現在、自由席はありません。
25両が稼働し、所要は34両となりますから、9両の予備となります。気動車は1両単位で稼働が出来ますので、予備車がない7000,7010形式では、先頭車が貫通型となる7020形式の出番もまあまああり、実際、検査時に代走となっています。
車庫にあるターンテーブルで、方向転換も自在ですから、事実上の共通予備的な先頭車といえます。検査も1両または、中間車は伴車で2両単位ですので、閑散期にまとめて、後藤総合車両所で検査の実施でしょう。
繁忙期は6両運転、2,3号車間に増結車両が組み込まれて、6両5編成30両の体制に、残る予備車は4両のみとなります。
ただ、組成を上手くさせて、フル稼働、4両編成の臨時列車1編成運行の実績や、一部の7両運転までは、当方の認識不足もあって不明です。
智頭線が出来る前は、山陰線のみを通るルート「あさしお」か、播但線経由「はまかぜ」でしたが、高速化が期待出来ず、線路路盤も脆弱に上に、何れも、単線が多いルートでした。
比較して、京都-上郡間は本線系統と、姫路で新幹線とも接続したルートの方が、所要時間では短縮になるようです。(結果的に京都-城崎温泉は、はまかぜと丹鉄列車を除いて電車特急)
京都以外、新大阪、大阪、神戸と、主要駅をこまめに経由するのも大きいでしょうか?
実際「スーパーはくと1号」で、大阪を10分後に出る「はまかぜ」は、スーパーはくとが鳥取10:12分着に対し、播但線・山陰線経由の「はまかぜ」は、鳥取12:07着と2時間近くも遅くなります。
京都でも「スーパーはくと1号」26分後に出る「きのさき-はまかぜ」で、山陰線のみの特急は、ダイヤ上でも存在しますが、城崎温泉で57分の乗り換え待ちですから、直通列車が今もある場合、山陰線経由で鳥取まで、ざっと1時間も余計に掛かる計算となります。こうしたルートを利用される方は少ないでしょう。
最高速度130Km/h、ショートカット路線の存在は大きいのは確かで、岡山から鳥取でも、津山経由より、上郡遠回りの智頭線経由が早くなるようです。
さらに、京都-姫路間でも、新快速と共に、通しの特急列車にもなりますから、この区間のみ利用する乗客もあったようです。実のところ、私もこの区間しか「スーパーはくと」の、自由席時代での利用しかありませんでした…。過去、数回は行ったことがありますが、鳥取再来訪には恵まれません。
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◆現状の走行について
京都→倉吉:2列車(293.3Km)
大阪→倉吉:3列車(250.5Km)
大阪→鳥取:3列車(210.7Km)
倉吉→大阪:5列車(250.5Km)
倉吉→京都:1列車(293.3Km)
鳥取→大阪:1列車(210.7Km)
鳥取→京都:1列車(253.5Km)
このような感じとなっています。(※一部区間は回送列車としての運行となる)
京都直通が2024年改正で減少しましたが、姫路での「新幹線接続」で一応は補っています。この理由としては、大阪-鳥取間で1往復分を増発させるためもあるようですが、運用表では、増発分が臨時列車だったようで、この運休日は、4運用回し、運転日で5運用回しだったようですね。
全て京都折返し継続だと、運用で余裕がないのか、運転区間短縮で「運用を稼ぐ」形となりそうです。結果的に定期5運用となっても、それで毎日運転の増発となったのでしょうか? または、全て京都折返し継続で現在の列車本数ですと、6運用になる可能性かもしれませんね。
16列車の営業列車でキロ合計が3980.2㎞となり、1運用辺り796㎞もの走行㎞、過酷と言えば過酷で、2~3年で検査回帰となるのでしょうか。実際は、鳥取-倉吉や、京都-向日町操、大阪-宮原操などの回送もありますから、実㎞はもっと増えるでしょう。
その上で、京都駅の折返しは入換が多く、ダイヤ乱れとなれば、意外に面倒でした。山科で「はるか」の折返し工事着手になったのも、理解が出来ます。空いた京都30番の着発で、スーパーはくとを含めた山陰特急発着かもしれませんね。
国鉄時代「山陰ホーム」だった、今の30-33番の原点回帰とも言えそうです。

【画像】キハ189系「はまかぜ」も、3両で賄える輸送量
◆課題
「スーパーはくと」16列車の営業列車でキロ合計は、3980.2㎞となり、内、智頭線は56.1㎞×16列車=897.6㎞となります。
即ち「2割は智頭線、8割はJR線の割合」でしょう。
スーパーはくとは、1994年運転開始からJR車両がなく、智頭急行車のみの運転ですので。JR側が智頭急行に支払う「車両使用料負担」が多いことが分かります。智頭急側で、他社のJRが、自社智頭急行車両の借用という形になります。
JR西は、当時、気動車の製造メーカーだった富士重工業との取引がなかったのと、他社のメーカーからでも自社車両は導入していませんでした。(当時、新潟鐵工のキハ120という程度だった上、福知山管内で電化路線の拡大もあった)
例えば、「JR四国と土佐くろしお鉄道」のように、JR四国2000系で、土佐くろしお鉄道車両が4両ありました(現在でも2700系で2両存在する)が、「スーパーはくと」では、最初から営業の短い智頭急車のみで、JR車は存在しませんでした。
データは古くなりますが、2017年度ですぐに見つかった情報として「約14億」という車両使用料の情報があります。雑収入の全てが使用料収入かどうかは分かりませんが、一つの目安として考えましょう。
こういう資料もありました。約15億程度の収入は濃厚のようですね。意外に大きいようですが、省令検査はJR後藤総合車両所の委託ですので、ここから実質、減価償却分、整備費用としての支出もでしょう。
JR車両の乗り入れは、岡山からのキハ187系「スーパーいなば」となっています。6往復12列車で智頭線内となりますから、「56.1㎞×12=673.2㎞」となります。(数値訂正済)
「スーパーいなば」として、1997年の運転開始から、キハ181系に、智頭線内の高速運転で必要なATS-Pを取付、JR車両の運転でした。
「スーパーはくと」で、智頭急車のJR走行㎞は、ざっと3082.6㎞となりますから、これを補うことも、全く届いていません。しかも、「スーパーはくと」と「スーパーいなば」では、編成の両数が異なります。それぞれ5両と2両なります。3082.6㎞の1割前後も届いていないかも知れませんし、実際はもっと細かい計算になるでしょう。(粗計算は省略する)
このことから、「スーパーはくと」でも、5運用中4運用(使用料収入減を考慮すれば3運用)でJR車両、1運用(同、2運用)で智頭急行車となれば、JRが智頭急に支払う車両使用料負担は、ほぼトントンの相殺とみられますが、5運用すべて智頭急行車、予備車に加え、繁忙期は6両の運転ですから、JRが智頭急車両の借用となり、「そういうこと(支払)」になるのでしょう。
(全列車京都折返し復活ならば、余裕を見て、6運用中3~4運用JR、1~2運用智頭急など)
つまり、結論までが長くなりましたが、新型車両の新造は、「スーパーはくとで、JR車両が出来る・あるのか否か」がポイントになります。
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【画像】JR四国2700系
◆新造車両
まず「今まで通り」という案、独自設計、振り子車両、ディーゼル、1両単位で34両程度の増備でしょう。素直すぎますが、コスト面では一番安いかもしれません。繁忙と閑散の輸送量差も、編成両数で調節できます。
続いて、JR四国2700系のような、デザインや仕様をそのまま導入する方法も予想出来ます。実際に乗る機会にも恵まれましたが、パワフルな走行に快適な車内でした。岡山-琴平間のみでしたが、そのまま高知へ行ってみたい位です。設計・仕様・部品の共通化で、コストダウンにはなれます。
しかし、冒頭の記事では「ハイブリッド」車両とあります。現状、そのような振り子・高速車両は、国内ではないようです。HC85系で、既にハイブリッド車両はありますが、振り子車両ではありません。
今までの車両は、エンジン、推進軸、変速機などになりますが、ハイブリッド車両は、エンジンはそのままにし、動力が電車と同じ、VVVFやモーターに変わりますが、推進軸や変速機が不要となります。ここから、台車は振り子対応とする案になるようです。
問題は、ハイブリッド故の大容量バッテリーも必須になるようですから、車両の重量が増える、導入のコスト面でしょうか。
考え方、仕様としてはアリでしょうが、智頭急行だけの車両開発としては、明らかに負担も大きくなります。走行㎞が目立つ、JRとの相談、共同開発は必須課題でしょう。重量増で、因美線での軌道負担・強化の有無も気になります。(※因美線は利用が遠ざかっており、現状はよく分かっていません)
JRのキハ187系も、登場から26年経過しますので、車両の更新と比較して、JRがそういう後継車両を登場させるのも、一定の理解は出来ます。
山陰方面の電化路線の拡大も望み薄ですし、在来線でこれ以上のスピートアップも期待出来ない、また、山陰新幹線は「夢のまた夢過ぎる非現実的な問題」に、現状の輸送量でも元々から限られます。高速道整備もあるでしょう。
もし、上郡-倉吉間で電化となれば、素直に、伯備線で運行の273系(※1994年時点で電化ならば、当時の電車振り子型)増備だったと思いますが、費用面、輸送量、保守管理面から、電化の動きもありません。一応は、智頭線内で電化は、トンネルでも可能なようですが。
個人的には、JR車両の登場も、車両使用料減、今後の山陰線特急の置き換え・更新面で、予想は出来る範囲です。形式までは予想ですが、キハ287などとなるのでしょうか?
ハイブリッド振り子車両実現となれば、大いに話題にもなります。今後の動きに注目されます。智頭急行でも、非電化の現状のまま、車両の置き換え自体は確実でしょう。

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これでも動力性能や車体傾斜性能も不満が残るのなら、JR北海道でお蔵入りになった285系のシステムとプラットフォームをそのまま持ってくるかも知れません。(振り子はエンジン動力とエアサスどちらも使用、パラレルハイブリッド仕様でギアはDCT)一番コストは掛かってしまいますが⋯とにかく新車には期待しています。
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