【画像】過去に掲載していた「特製時刻表」
2021-2-11 15時掲載開始
関東私鉄では、現在もダイヤ改正・改定・変更の都度、何らかの時刻表が市販で発売されています。東京時刻表という、一つにまとめた時刻表も存在しますが、関西ではそのような時刻表は限られています。
▼時刻表の発売がある
JR西日本、近鉄
▼時刻表の配布がある
南海(冊子形式)
という具合となっております。
(近鉄はコロナ事由により一時的に今回はダイヤグラムを掲載していましたが、現在は、運用調査の進捗により、掲載を終了しています。)
阪急はダイヤ改正直後で時刻表が掲載され、時期が経過すると掲載されなくなりますが、現在でも掲載されている路線は、下記にまとめます。
阪急京都線(2019/1/19)
神戸線と宝塚線は、探しましたが既に掲載は終了です。
阪神と山陽は最初からこうした時刻表の掲載はなく、京阪は、最新の2021/1/31変更では、この時刻表と駅配布の時刻表がなくなりました。
当サイトでは、阪急と阪神・山陽で、既にダイヤの変更があれば、OuDiaSecondV2によるダイヤグラム形式で、全体の列車の流れを、当方で調べました車両運用を反映して、公開しています。
特製時刻表は、この、自家製のOuDiaで作ったデータを、CSV出力→Excelで編集し、PDFで公開したものです。阪急では2006-10-28の宝塚線と、2012-3-20神戸線ダイヤ改正以降で掲載していますが、正直な所、EXCELでの編集作業で予想以上の時間が掛かったため、2015-3-21宝塚線改正を最後に、ダイヤグラム形式の掲載のみとなっています。
ダイヤグラム形式は、一般のお客さん向けとしてはやや難しくなりますが、ダイヤのスジで列車の動き、車両運用が、ある程度ご理解は頂けるという判断に加え、時間が掛かるExcelでの編集作業がないという点があります。
九州の私鉄、西日本鉄道は、このダイヤグラムを鉄道会社が配布している希有な例がありますが、殆どの鉄道会社は市販の時刻表となります。
OuDiaSecondV2は、当方でダイヤグラムを作ることで、運用表の掲載と同時に、現地確認時、運用調査時、運用表作成時の道具として、自分で作っていたものを、一般公開用としてPDFで公開しただけです。
これらは主に私鉄だけでした。
関西私鉄は、主要路線で車両運用が完結している場合があり、ダイヤグラム作成もやりやすく、公開も分かりやすいのですが、運行体系が複雑で広域なJR西日本・JR東海は、最初から作っていないことが多かったです。環状線も、大和路線や阪和線と郊外路線に、更に枝分かれとなるため、OuDiaでの作成も複雑になりがちでした。
(私鉄は、路線単位で車両運用も完結<阪急の神宝京、南海の南海線と高野線、近鉄の特急を除く、奈良線、京都線橿原線、大阪線、南大阪線、名古屋線など>しますので、事前準備でダイヤグラムを作ることで、運用表作成の時間短縮から道具となっています)
JRは、駅すぱあと時刻表を路線別で紙印刷に、運用番号を、運用表の見直しを兼ねて、手書きで記入し、特製の冊子にすることが毎度の恒例でして、これを現在でもダイヤグラムの代用としてます。ダイヤ改正の頻度も1年に1回と多いため、運用表作成優先でした。
過去にJRのダイヤを作ったことがありますが、奈良支所だけでも五条や奈良線、桜井線のダイヤを作る、東海運用でも、中央線と関西線とそれぞれ作る必要、大垣でも静岡方面とあり、また、いずれの掲載対象の路線も、貨物列車、そして、奈良・日根野・神領・大垣と、どれも併合列車が存在し、運用機能を付加すると入換や編集作業に複雑化、更には、JR難波など、主要駅の着発線が公開されていない場合もあり、私鉄以上に手間が掛かってました。
このような利用で、JRに限っては、ダイヤグラムは最初から作らずでした。
また、OuDiaには時刻表の機能もありますので、そのままPDF化であれば問題ありませんでしたが、PDF化により、過去、ソフトの不具合や、PDF化の相性の問題なのか、文字化け等がありましたので、一旦CSV、Excelと、回り道を経て公開だったわけです。
現在は、OuDiaSecondV2に「カスタマイズ時刻表機能」がありますので、Excelによる編集作業を、今後どうするかとなりますが、ソフトの機能向上により、以前よりかは、特製時刻表作成のハードルは低くなりました。
ただ、いずれにしても、一旦CSV→Excelのプロセス・過程は必要だろうと思います。
更に、特製時刻表掲載の課題があります。
▼編集作業そのものの時間(既に言っている通り)
▼各駅の時刻をハッキリと出ますので、誤植の防止と見直し作業に、照合が、ダイヤグラム形式以上に必要となる。
▼特製時刻表の編集がExcel上なため、完成後の時刻などの訂正作業が、OuDia、Excelと二重作業になる
▼回送列車の削減や、京阪の場合での寝屋川信号場の「カスタマイズ時刻表機能」による表示省略が出来ないため、Excel上でも別途編集作業が発生する
という点で、現在はダイヤグラム形式のみの掲載となっておりました。
(近鉄・南海・JR西日本と、過去の京阪は、ダイヤグラム形式の掲載も時刻表発売や冊子時刻表公開を、一部を除いて省略)
ダイヤグラム形式のメリットとして
▼編集作業そのものの時間が少ない(ダイヤ改正前の、新ダイヤ打ち込み作業以外は比較的楽)
▼スジとしての掲載であるため、各駅の細かい時刻が1分間違っていたとしても、大体の流れとして認識出来る
▼Excelでの作業がない、二重作業もない
▼実際の「列車運行図表」を、一般公開用として掲載しているのと、訂正も容易、更には、紙印刷をしても最大12枚程度で済むなど、ダイヤグラム形式では、内容が凝縮されている。更に、通過駅や待避等も一目瞭然である。
<2013ダイヤ阪急京都線平日で、特製時刻表が19ページ+別途千里線堺筋線もありました>
▼回送のダイヤが掲載出来る。(特製時刻表形式ですと、一般乗客には分かりやすいですが、営業列車以外の掲載は混乱の元になるため、市販時刻表同様、不要としてます。ダイヤグラム形式でも試運転などは掲載していません)
▼列車の種別、主要駅や終端駅での折返や番線も一目瞭然である。
▼いわゆる他サイトの「吸いだし」による二次利用(過去、えきからOuDiaがありました)ではなく、当方自身で全て打ち込み、及び、市販時刻表や駅掲出時刻表など、基本データが存在の引用として掲載し、著作権的な問題のクリア等
しかしながら、ツイッター上の僅か2時間のアンケートで、特製時刻表の掲載希望が76.7㌫と、3/4以上のご希望は、予想以上でした。ツイッターのフォロワー様が、鉄道にご興味のある方々ばかりもありますが、思っていた以上でした。
今後、どうするかは、少し迷っております。上述の通りの理由となります。特製時刻表の掲載も、各駅の時刻を一つ一つ間違いがないか、照合となります。
まずは、京阪2021/1/31ダイヤ変更で、
▼ダイヤグラム形式の掲載(2月中頃)
▼特製時刻表の掲載(早くても2月末)
と、段階を分けて掲載となります。ダイヤグラム形式は1週間程度で済みそうな気配で、現在、各駅の時刻表を見直し照合中です。
運用調査一段落により、新ダイヤの運用はほぼ固まりましたので、公開出来る見通しもありますが、特製時刻表は、最大1ヶ月ほどの余裕は必要です。
ただ、京阪に限っては、京阪公式サイトでの時刻表掲載の廃止と、他社の比較で列車走行位置のアプリがありませんので、これらにより、今回の2021/1/31ダイヤ変更の特製時刻表は作る予定ですので、今暫くお待ち下さい。
阪急・阪神・山陽の特製時刻表は、上述の理由により、今後どうするかはまだ分かりませんが、76.7㌫のご要望は認識したいと思います。ただ、ひとまずは、TOKKアプリ、阪神アプリ、山陽アプリと、当サイトの運用表と「ダイヤグラム形式」で、時刻表形式の補完、そして、ご利用、ご参考にして頂きたいと思います。
ダイヤグラム形式で、運用表とは異なった、列車の全体的な流れは一目瞭然だと思います。
◆本来は鉄道会社でも時刻表を公開・販売して欲しいも…
本来は、鉄道会社が時刻表を公開、販売をして欲しいのですが、コスト削減の流れと、最近の検索サイトの隆盛は認識しております。過去、JTB私鉄時刻表で関西私鉄の時刻表は発売でしたが、売れない、そもそもの出版不況なのでしょう。
時刻表に載せる広告を販売し、その掲載と、得られた費用で、冊子時刻表の販売の需要すら少なく、検索サイトの隆盛に電子化が大きいのでしょう。
交通新聞社の委託は小田急や過去の京阪の例でありますが、販売品として売る以上、殆ど売れなければ販売終了となります。中部編時刻表もこうした理由で販売が休刊となりました。
「西低東高」と、市販時刻表の充実度で東西で分かれています。世の中は、列車走行位置アプリの普及など、電子化の流れですかね?