【画像】シティバス34系統からの、対向の天六発野田阪神行阪神バス(本庄東交差点)
2023-12-29 12時掲載開始
バスネタは久々ですが、大阪市内から、阪神バスの路線が休止になるようです。「とうとう」「ついに」でしょうか?
【路線バス】 阪神線におけるダイヤ見直しについて
2024/1/13(土)から休止となるため、即ち、残りの運行期間は、2023/12/30~1/3、1/6,7と、7日間だけのようです。大阪市内で関係がある路線は「野田阪神前-阪神杭瀬駅北」の野田尼崎甲子園線と、「野田阪神前-天神橋筋六丁目」の北大阪線となります。
同時に、「阪神杭瀬駅北-阪神甲子園」と「JR尼崎-阪神甲子園」も休止となりますが、前者は、平日だけ朝の2便、阪神杭瀬駅北で残っていた系統が休止、甲子園駅発はこれですが、JR尼崎の系統も1時間に1本あるかないかの状況でした。
【画像】路線図(※駅すぱあとから引用)
大阪市内の路線は、既に土休日ダイヤの1往復のみとなっており、以前は夕方前でしたが、現在は朝になっているようです。
ルートとしては、7:46に阪神杭瀬駅北を出発、7:58に野田阪神前に到着(210円)し、続いて、天神橋筋六丁目行の8:08発で運行、これが天六に8:25着(210円)
天六はバス停の関係で、そのまま折返し(左回りで折り返す)、8:25発→野田阪神8:50着(210円)、野田阪神9:00発→阪神杭瀬駅北9:15着(210円)で、大阪市内の運行が終わるということになります。
同じバス車両に、同じ運転士行路は確実ですが、系統と行先が別々となっているため、一旦降車・乗車の必要があるかもしれません。840円の路線バス旅となります。
ちなみに当方は、野田阪神前→天六と、2012/8/21に、1回だけ乗ったことがありますが、天六まで乗り通した乗客は、当時でも私1人でした。
テレ東の路線バス旅も、このルートで府県境も元々から厳しく、一旦宝塚・豊中経由か、都道府県境はお得意の「徒歩」でないと、阪神間は行けそうにもありませんが、しかし、まだまだ、阪神西宮駅-神戸税関前の存在は大きいでしょうね。
子供自分の当方は、大阪市内・都島に住んでおりましたので、子供自転車で行ける天六は馴染みの場所でした。地下鉄・市バスと阪急千里線というイメージに、何故か「阪神バス」が止まっていたのが、今も強い印象で残ります。
元々は、阪神の路線電車があった名残で、野田から天六までその路面電車が存在でした。国道2号線で路面電車がありまして、阪急今津線の「阪神国道」駅も、それと言えます。
路線としても、北大阪線と、国道線として、野田から神戸の西灘の近くまで存在しました。神戸市電とではレールが繋がっていたようですが、大阪市電でも、もしかしたら、野田阪神でレールが繋がっていたかもしれません。レールの幅は標準軌に、架線電圧600Vは共通でしたので、可能性が考えられます。
路線電車としては、阪神間で広大なネットワークだった、1960~1970年代の廃線前の当時でも、これが現在、路線バスに変わっており、国道線も、現在、「阪神西宮-神戸税関前」と、ほぼ同じルートで、長距離の路線が存在します。1時間に3本とまあまあ存在しますので、意外と利用客が多いのでしょうか。
全区間通しで乗っても、1時間丁度、運賃も、整理券の距離制ではなく均一のため、230円と、長距離客には有り難い反面、バス会社にとっては、それ以上の収入が見込めないため、経費が掛かるでしょうね。運転士不足の昨今の問題は大きく、今後、残った路線も、均一制から、距離制に見直しも予想が出来てしまいます。通し乗車ですと、500円以上は欲しい所でしょう。
この、路面電車の名残から、「大阪市内から阪神バスの路線が休止になる」となり、長く続いた縄張りもなくなることになります。阪神北大阪線は、1914年8月に開業のため、100年を目前に…となります。
【画像】2006年と2008年の時刻表比較
2006年でも、北大阪線は30分に1本、朝と夕方で、途中の中津までの便もあるなど、結構な本数が存在でした。これが2008年以降、上記は天六発の時刻表となりますが、朝夕に絞られ、日中は、「野田阪神-中津」だけだったようです。
2017年時点では、天六便で、朝夜と2便あったようです。1便だけとなったのはその後、時期までは分かりませんが、長くその状態だったと思われます。
当然、阪神バスの営業所は兵庫県内ですので、府県境を超えた「野田尼崎甲子園線」も、まとまった便数が存在だったとみられますが、1997年に開業した「JR東西線」の影響は確実でしょう。路線図を見ても重複しますし、新淀川区間はモロです。
阪神バスですと「西区間」となりますが、「東区間」だった近鉄バスも、梅田(旭屋書店があった場所にバス停があった)-京橋-国道1号などを経由して、稲田車庫、住道などの路線がありましたが、こちらもモロ、影響を受けて、2017/3/31で、阪神よりも先に廃止となっていますが、近鉄バスの大阪市内路線は、放出-布施・上本町-あべのハルカスでまだ残っています。
【画像】天神橋筋六丁目バス停
シティバスのような、バスロケーションシステムはありません。
ただ、北大阪線は「廃止」ではなく「休止」と、路線の免許は維持となるようですが、復活は厳しい所でしょうか。
大淀は、工場などの通勤客で多かった時代があったようですが、地元民でも乗っていない有様です。
最近、阪急バスも、大阪駅、梅田の乗り入れがなくなったようです。朝日放送が大淀にあった頃は、これに乗ると便利でしたが、2008年に中之島の近くに局が移転しましたし、新大阪発・以北で路線短縮・維持のようです。
京阪バスの「1号系統」も、2008/10月の中之島線開業時に、京橋乗り入れがなこなっています。こちらのリストラは早かったですが、大阪市内の路線として、東淀川区で一部と、「直Q」路線で残すだけです。
南海バスは、住之江区・南港で、堺からの系統がまあまあ存在します。
このため、全盛期に比較しても、私鉄系バスの大阪市内路線は、限られた路線だけになりました。
それだけ、大阪市内はシティバスが幅を利かせています。私鉄系バスでは使用できない、敬老絡みもあるでしょうか? そりゃあ高齢者層は、50円だけで1回乗車が出来る、シティバスに乗ってしまいます。一般客でも、地下鉄との割引も、交通系ICですと、まだあるようです。(現金では廃止された模様)
北大阪線も、そのシティバスと路線(58系統)が重複していますし、野田阪神前-中津で30分に1本と頻度もありますから、輸送の役割・会社が既に変わったのでしょう。ましてや天六からでは、梅田へも近すぎますし、ドル箱の34系統も、まだまだ本数が多いです。(2017年で営業係数72のデータもある)
もっと言えば「自転車」の存在もでしょう。上町台地周辺以外では、大阪市内では東京ほど急坂も少なく、電動自転車でない自転車でも軽々ですし、最近の「シェアサイクル」の普及も大きいでしょう。
ですから、阪神バス北大阪線・大阪市内路線も、土休日の1往復だけでも、今までよく、残っていたと言えますね。「天六での縄張り」の意地だったのでしょうか?
免許維持路線の休止は、他にも発生していますし、東京都内での西武バス「宿20」は、アパートが中野区内でしたので、乗ったことがあり、記憶もありますが、阪神バス北大阪線も、以前、乗ったことがある路線として、今回、記事にしました…。
全国路線バス停留所総覧 関西