【画像】東急9000系、東横線運行時
まさか2023年になって、西武に行くとは…当時は思うまい。
2023-9-27 5時掲載開始(予約投稿)
前々からありました、西武鉄道への「サステナ」車両は、東急9000系と小田急8000形に決まったようです。こちらに昨日、発表となっており「東急9000系」は、概ね予想通りだった模様ですが、「小田急8000形」は、愛好家の中でも予想外な所があったようです。
「サステナ」というのは、西武内部での「他車から譲受のVVVF車両」となり、要するに「中古車両」の導入となります。
西武は、特急の「Laview」から、通勤型車両「40000系」での新型車両は存在し、40000系は今年度4編成の製造、既に、40161,40162編成が搬入済のようです。兵庫県の川崎車両で製造と、関西で車両が製造となります。
40101~40106……L/C腰掛、S-TRAIN、拝島ライナーなど
40151~40162………ロングシート
40163~40164………ロングシートで、今年度分の残りとみられる
このようになっておりますが、「拝島ライナー」は新宿線の運行となるも、新宿線の車両配置がない模様ですので、時々、池袋線から回送となるようです。
また、池袋線での6000系は、40000系の増備で、新宿線に移動となる編成が3編成程登場しており、今後、地下鉄乗り入れの車両が、全て、40000系に置き換えとなるのは、容易に想像出来ます。
6000系は、池袋線で最大23編成の配置で、一部で地上運用もありますが、地下鉄運用となりますので、必要分が23編成程度ですと、同程度の新製は、今後、充分に想定出来ます。
やはり、地下鉄乗り入れは40000系、これまでの地下鉄乗り入れだった6000系は、玉突きで地上転用、または、新宿線となり、2000系で廃車、置き換えとなっているようです。
【画像】路線図、※図は駅すぱあとから引用
◆何故「サステナ」車両が必要なのか?
このように、西武としては、今後の新製車両は40000系にしたいが、地下鉄乗り入れということもあり、自社で不要な「相直設備」でコストも掛かりますので、40000→6000→2000と、玉突きで車両の置き換えは可能なものの、西武の路線図を見ても、池袋線や新宿線から枝分かれする支線の存在です。
池袋線系統
狭山線(西所沢-西武球場前)………101系4両3編成(線内折返し、池袋線から10両可)
池袋線・秩父線(飯能-吾野-西武秩父)………4000系4両12編成(線内折返し、池袋線から8両可)
新宿線系統
拝島線(小平-拝島)………10両または8両
国分寺線(国分寺-東村山)………2000系6両6編成
多摩湖線(国分寺-多摩湖)………9000系4両5編成
西武園線(東村山-西武園)………9000系、2000系4両編成(線内折返しだと1編成程度)
多摩川線(武蔵境-是政)………101系4両4編成
6,4両と、細かい車両が存在します。多摩川線は「離れ小島」もあり、秋津から八王子、武蔵境と、検査時、甲種輸送で車両の行き来となるようです。
101系の廃車は進捗も、一部の車両が依然と残り、4000系は足回りが101系流用となります。これら、車両の置き換えとしては、自前の2000系4両編成も多く残していますが、界磁チョッパ車と、足回りもVVVF車ではありませんし、直接、新車も、やはり予算の問題でしょうか?
40000系を新製・新造したいが、支線までは……、という所でしょう。で、自前の2000系界磁チョッパ車のVVVF化も今更感で、どうせ、大がかりに改造するなら、他社のVVVF車で廃車となれば、それを生かしたい…。
西武は、こういう考え方で「サステナ車両」として、東急9000系、小田急8000系となったのでしょう。
約100両を導入予定と記載があり、更に、国分寺線は小田急8000系、その他、多摩川線、新宿線での多摩湖線、池袋線での狭山線・秩父線は、東急9000系と、具体的な導入路線でも記載があります。
【画像】小田急8000系
この8260編成もVVVF車として、現在でも小田急線内で運行
<東急9000系>
池袋線・秩父線(飯能-吾野-西武秩父)………4000系4両12編成(線内折返し、池袋線から8両可)
多摩湖線(国分寺-多摩湖)………9000系4両5編成
西武園線(東村山-西武園)………9000系、2000系4両編成(線内折返しだと1編成程度)
多摩川線(武蔵境-是政)………101系4両4編成
まず、西武の9000系は既にVVVF車ですので、除外となります。10両8編成、最初は足回りを101系流用も、程なくVVVF化となっていますが、廃車が進捗したため、4両5編成を残すだけです。
ですので、4000系4両12編成、101系6編成(263編成を除く)、18編成分となりますが、東急9000系と9020系は、5両18編成と、編成数は丁度となります。東急での運行区間は、大井町線での5両編成ですので、中間車1両分は譲渡されず、4両18編成分でしょう。
但し、「東急9020系」も?となります。この記載は今の所ありませんが、これを広義の東急9000系として含むか、含めないかは注目ですが、「東急9000系」15編成分、これらの西武譲渡はほぼ確実でしょう。
<改造>
ATCの撤去と、ATSと列車無線、行先等の西武仕様取替等
機器更新、デザイン変更も?
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◆東急9000系での「機器更新」は必要?
9020系は、元2000系となり、既に足回りは更新も、9000系はまだのようです。西武譲渡後に、VVVFも最新機器で機器更新が必要にもなるでしょうか? 4両18編成分としても、72両分は必要となります。
秩父線は抑速ブレーキは必須ではないようです。回生ブレーキの乗り入れも、既に吸収装置設置により、変電所側で対応したようです。VVVFが多くなっておりますから、これはどの鉄道会社でも、自然な流れでしょう。
◆小田急8000形
<小田急8000形>
国分寺線(国分寺-東村山)………2000系6両6編成
国分寺線のみとなり、西武2000系6両分、6編成分は存在しますから、そのまま小田急8000形となりそうです。6両は12編成も存在となりますから、小田急側で新車投入→廃車となる分で、その都度となりそうです。6両6編成36両分となりそうです。
72+36=108両分となり、約100両の両数としても、ほぼピッタリですが、誤差は、今後の西武側のダイヤ改正、車両の置き換え、予備車等に影響でしょうか?
<改造>
ATSと列車無線、行先等の西武仕様取替等
デザイン変更も?
【画像】西武2000系
◆2030年度までに、西武101,4000,2000系と、10000系は廃車、または譲渡となるだろう
2030年度に、西武全車両でVVVF化100%目標となり、これまでに、旧世代、非VVVF車の廃車は確実といえます。
サステナ車両の迎え入れと、自前で40000系・001系(特急車)の新造で、10000系も廃車になるのは確実で、新宿線の特急でも「Laview」か、別の新型特急車両の登場にもなるでしょうか?
西武2000系は、今後、地方私鉄での譲渡も見込まれるでしょう。特に2両編成は、これまでの101系譲渡先、特に、近江鉄道の譲渡は予想出来る範囲です。近江での800系は、西武旧101系、旧3000系の近江投入で、2編成分、既に廃車が始まっており、11編成となります。
2000系4両編成は、先頭車もクモハは1M車、中間車のモハ2両がユニットですので、2両化でも問題はありません。近江の他に、三岐鉄道も見込まれるでしょうか?
但し、問題は車体幅、近江の車両限界に、西武2000系が可能か否かも気になりますが、細かい所は分かりません。今後、近江で2000系の対応工事となれば、という所でしょうか?
◆他社にも「サステナ車両」は広がるか?
このように、まだ使える、他社VVVF車両の活用となりますが、他社にも広がるかどうかも注目でしょう。大手→中小の車両譲渡は、JRも含めて、過去にもありますが、大手私鉄同士でのこうした例は、過去、余りなく、珍しい事例だからです。
JRでも、415系が東日本→九州と過去に譲渡事例がありますが、国鉄時代に投入の415系が、交流の周波数、50/60Hzの両交流に対応していたからのようです。東日本の50Hz、九州の60Hzとなりますが、JR化後に投入の東日本415系は、50Hzのみの対応のようで、譲渡も一部車両のみとなっています。
近鉄も、2008年を最後に通勤型新車は登場していないため、古い車両が多く残っている実状があります。車両限界等が許せば、特に、狭軌路線(南大阪線)でも想定は出来ますが、今の所、そういう話はないようです。個人的にはあっても良さそうですし、適した路線でもいえます。
しかし、関西は線路幅が標準軌と条件も異なりますし、過去、名鉄での東急車3ドア車も、線路幅の合致が大きいと言えます。関西私鉄では、狭軌路線でも、意外に受け入れは厳しいかもしれません。
一方で、車両の共通化は既に存在し、南海8300系と泉北9300系はその好例でしょう。サステナ車両と意味は異なりますが、新製車両の共通化となります。
西武の場合、線路幅が東急・小田急と同じ狭軌、車両限界やドア数など、「受け入れ条件」が合致した結果なのでしょう。今後に注目です。
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【画像】車両修繕(リニューアル)を済んだこの11609編成(後6両)でも、今年度(6月頃)に廃車となったとかで、
何故か混迷する東武の車両事情…。
◆東武は古い車両を多く残す…
東武8000系もですが、10000系(10030,10050)の系列は、1990年代でも、VVVF車ではなく、界磁チョッパ車の投入が続いていたため、最近の車両修繕(リニューアル)でも、日比谷線の車両置き換えで余剰となった、VVVF車の20000系が、ワンマン化同時で、20400型改造を優先し、10000系は、初期車を中心に修繕も、後期車で、修繕をせず、廃車が発生してしまっている有様です。(11004,11460など)
関東私鉄でも、一番苦しいのが東武でしょうか?
伊勢崎線の運用減などの余剰車も、廃車となっているばかりか、最近、上画像のように、リニューアル車(11609編成)でも廃車となっているようです。一方で、2両編成の修繕は実施され、一応、2両ワンマンの8000系を置き換える目途となっていますが…。
野田線も6→5両化減車、組替、60000系投入もあるようですが、東上線も相変わらすです。台所事情の苦しい東武との差が、関東大手私鉄、他社比較でも目立ちますね。
伊勢崎線地上運用は、2023/3月でも変わっていない模様ですので、まだ、現在、当サイトで掲載の運用表が適用となっている模様ですが、当方的には、運用の情報が既にある、こちらが気になります。
来春、ダイヤ改正となれば、同時に竹ノ塚折返線復活となりそうですが、地上運用と車両の動きがどうなるかも気になります。